県内を中心に開催されてきた「第20回アジア競技大会」で、競技結果やメダル獲得数には表れないものの、大会の円滑な運営を支える「陰の功労者」として約4万人のボランティアがいる。年齢層は18歳から91歳までと幅広く、そのうち85%が県民だ。さらに全体の55%は大規模な国際スポーツイベントへの参加が初めてで、地域住民の主体的な参画によるコミュニティーの広がりを印象づけた。
ボランティアの90%以上は大会運営や選手と観客の輸送支援といった直接的なサポート業務に配属され、残りは主要駅や競技会場周辺での案内を担当した。アリーナに配置されたボランティアは、観客に対して会場案内やスケジュールの提供、交通手段の手配など多岐にわたる支援を行い、来場者が最初に触れ合う「大会の顔」として温かく対応した。
メダル授与式ではシニアボランティアたちが活躍した。若い選手たちが並ぶ表彰台の傍らで、白髪の高齢ボランティアがメダルを載せたトレーを手に寄り添った。シニア層はプレスセンターや競技会場など多様な現場で重要業務を担っていた。
競技の瞬間やメダル獲得の場面に光が当たる一方で、舞台裏で静かに役割を果たしたボランティアは組織委員会と選手や観客を結ぶ不可欠な架け橋となった。参加したボランティアにとっても、大規模イベントでの活動を通じてコミュニケーションや調整、問題解決などのスキルを磨く貴重な機会となった。メダルが授与されることはないものの、参加者が得た素晴らしい体験と地域社会からの感謝や称賛こそが、大会を支えたボランティアたちの真の成果と言える。
大会組織委員会は2日、アジア大会の運営を支えたボランティアを対象とした4日の閉会式への招待抽選結果を通知したと発表した。大会運営への感謝とボランティア同士の交流促進を目的としている。
対象となる約4万人の登録者のうち、9月30日の締め切りまでに7600人が応募した。組織委は当初、招待枠を2000人分としていたが、予想を超える応募があったことから枠を4000人に倍増して抽選した。
招待席には、開会式で撮影カメラのやぐら設置により販売を見送っていた見切り席(閉会式ではやぐらを撤去)と、その隣接席が充当される。感謝の意を込めた計らいに、参加者間の交流の深まりが期待される。
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1967年三重県生まれ。名古屋大学卒業後、毎日新聞社入社。編集デスク、学生新聞編集長を経て2020年退社。同年東愛知新聞入社、こよなく猫を愛し、地域猫活動の普及のための記事を数多く手掛ける。他に先の大戦に詳しい。遠距離通勤中。