豊橋市美術博物館で、歴史テーマ展示「密着!軍人80年 池上條太郎を追って」が開かれている。昨年の終戦80年に向けた資料提供の呼び掛けにより同館へ寄贈された資料群を展示している。11月29日まで。無料。
池上氏は1875(明治8)年、岡山県生まれ。地元の高等小学校と私塾で学んだ後、東京にあった陸軍教導団へ入り、歩兵2等軍曹として1894年4月に豊橋市の第18連隊に赴任した。同年7月に日清戦争が始まると、8月24日に豊橋駐屯地を出発し、宇品港(広島県)から朝鮮半島へ渡り、平壌、海城、牛荘などの戦闘を生き延びて、翌年帰国した。
1904(明治37)年に始まった日露戦争にも従軍している。南山の戦い、遼陽会戦、奉天会戦を生き延び、少尉、中尉へ進級して帰国した。
膨大な軍事郵便などの書簡や陣中日誌、辞令書、写真など計886点でその人生を紹介する。また平壌陥落を描いた絵図や日誌などが展示され、戦時中の緊迫した動向を生々しく伝えている。
従来の戦争展示では陣中での記録や戦時下の情勢に光が当てられることが多いが、本展では軍の定年退職後や第二次世界大戦後、1955(昭和30)年に亡くなるまでの生涯全体を追跡している点が大きな特徴だ。
軍人を退いた後、中国・青島で教員をしていた記録やその後、豊橋市に居を構え、海軍の嘱託として豊川海軍工廠(こうしょう)で働いていた際の勤務証なども展示されている。会場では全8ページのA4判解説パンフレットが無料で配布されている。
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1967年三重県生まれ。名古屋大学卒業後、毎日新聞社入社。編集デスク、学生新聞編集長を経て2020年退社。同年東愛知新聞入社、こよなく猫を愛し、地域猫活動の普及のための記事を数多く手掛ける。他に先の大戦に詳しい。遠距離通勤中。