プロバスケットボールBリーグの三遠ネオフェニックス(中地区優勝)は19日、年間王者を決める「日本生命チャンピオンシップ」(CS)の準決勝で琉球ゴールデンキングス(西地区王者)と浜松市中央区の「浜松アリーナ」で対戦。長身選手を揃える琉球の堅い守りを崩し切れず、69対77で敗れた。三遠は1勝2敗で初の決勝進出を逃し、今季の戦いを終えた。
三遠は第2戦で佐々木隆成選手がアキレス腱断裂で退場し、大浦颯太選手がスターターに入った。第1クオーター(Q)の序盤は堅守を誇る琉球相手に得点を重ねたが、終盤は琉球に5本の3Pを決められ、第1クォーター(Q)を16対27で終えた。第2Qはヤンテ・メイテン選手のゴール下での活躍が光り、42対43の1点差に詰め寄った。
第3Qは大浦選手や根本大選手が攻撃のリズムをつくり一時は8点のリードを奪うが、琉球に反撃を許し、59対59とされた。最終Qは序盤から互いに点を取り合う展開が続いたが、後半に攻撃のミスから相手に連続3Pを決められ、流れが一気に傾いた。最後は大浦選手の放った3点シュートがリングに弾かれ、終戦した。
試合後、大野篤史ヘッドコーチ(HC)があいさつ。その後、今季限りで引退する柏木真介選手の引退セレモニーが行われた。最後に選手らが手を振って選手と会場を一周すると、ブースターから割れんばかりの「フェニックス」コールが送られた。
大野HCは「本当に苦しい時に自分たちを立ち上がらせてくれたのはブースターの皆さんだった」と感謝した。
就任して3年が経つが、「当初はブースターの数が少なく、認知度は低いと感じていた。3年で街もブースターも本当に変わった。それが僕らへの期待値だと思うし、プレーし続けた証だけど、一歩目でまだまだだ。これを続けないといけない。三遠のことを自分のことのように喜んで、悔しがって、ご飯を食べる時も三遠の話をするのが当たり前になってほしいし、そういう風景を見たい」と話した。
3本の3Pを決めた根本大選手は「試合前に大野さんや隆成さんから『入らなくていいから自信を持って』と言われ、昨日できなかった分打ち続けられた」と振り返った。欠場した佐々木選手については「『タイトルを欲しがる選手』をずっと体現していた。隆成さんが出られない分、自分がコートに出る以上は勝たないとという気持ちだった」と語った。
攻守でチームを引っ張った吉井選手は「自己中な選手がおらず、何でも言い合える日本一良いチームだった。一言も言い訳せずにやり切ったことを誇りに思う」と語った。来季に向けては「フリーでもらった3Pを百発百中で決める、1点も自分の目の前でやらせないなど成長できる部分は多い」と来季を見据えていた。
豊橋市在住の40代女性は「あと少しのところだったのでとても残念。選手はこの3連戦でチャンピオン獲得へ向けて死力を尽くしてくれた。次こそはチャンピオンになってくれると信じて応援します」と期待した。
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1998年浜松市生まれ。昔からの夢だった新聞記者の夢を叶えるために、2023年に入社した。同年からスポーツと警察を担当。最近は高校野球で泥だらけの球児を追いかけている。雨森たきびさん(作家)や佐野妙さん(漫画家)らを取り上げた「東三河のサブカルチャー」の連載を企画した。読者の皆さんがあっと驚くような記事を書けるように日々奮闘している。趣味はプロ野球観戦で大の中日ファン。
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