小坂井は1対7で迎えた八回、マウンドには五回に降板した主戦の彦坂宗志選手が戻った。7点差がつけばコールド負けで1点もやれない厳しい状況。「チームに勢いをもたらす投球を」と松永英明監督から指名された。
先頭打者は内野フライに打ち取ったが、暴投や四球などで2死一、三塁のピンチ。「自分、仲間をとにかく信じよう」。最後は渾身の直球を投げ込んだが、打球は左前に抜けた。彦坂選手は膝をついてしばらく立ち上がれなかった。帽子で涙を浮かべた目元を隠し、仲間に抱えられながらベンチを後にした。「エースとして抑えたかったが、最後は納得して投げた球。悔いはない」と声を詰まらせた。
昨夏の大成との3回戦、2点リードの八回からマウンドに上がったが、1回3分の1で9失点し、負け投手となった。新チームで主戦を期待されたが、秋から右ひじ痛に悩まされ、ノースロー調整。松永監督から「焦るな」の言葉を信じ、走り込みなどを重ねてきた。今春からは内角の直球を磨き夏に臨んだ。松永監督は試合後「エースは彦坂。俺が選択したのだから。ありがとう」と声を掛けた。彦坂選手は「監督をはじめ、このメンバーで戦えて良かった」と感謝した。
購読残数: / 本
1998年浜松市生まれ。昔からの夢だった新聞記者の夢を叶えるために、2023年に入社した。同年からスポーツと警察を担当。最近は高校野球で泥だらけの球児を追いかけている。雨森たきびさん(作家)や佐野妙さん(漫画家)らを取り上げた「東三河のサブカルチャー」の連載を企画した。読者の皆さんがあっと驚くような記事を書けるように日々奮闘している。趣味はプロ野球観戦で大の中日ファン。
週間ランキング
新城市でツキノワグマ出没 愛知御津駅にロイヤルエクスプレス停車 沿線5市が特産品などPR ホームは物産展の様相 はつらつ豊橋「一日長」 豊橋中央の高橋大喜地さんにも委嘱 「浜松湖西豊橋道路」二川地区の大部分をトンネル構造に 豊橋市が計画素案の説明会 三遠、西地区首位・長崎に逆転負け 大野HC、若手の成長評価 「ファイトするように」 豊橋市が防災訓練 車中泊など初の取り組み 【インタビュー】「童貞絶滅列島」作者の川崎順平さん「胸を張って生きられる社会に」 豊橋の「ながら・加藤建築」棟梁の加藤さんが東京庵豊川店の水車を修復へ 豊橋市役所で「市民の日」式典 豊橋・西光寺で12月5~6日に「三河酉の市」 巨大熊手に甲子園出場の豊橋中央を祝う模型も日付で探す