【三遠】背景にある「思い」も選手へ 大野篤史HC支える綾部舞さん

2026/03/12 00:00(公開)
指導者を目指す原点を振り返る綾部さん
指導者を目指す原点を振り返る綾部さん

 Bリーグ「三遠ネオフェニックス」でアシスタントコーチ兼通訳を務める綾部舞さん(39)は、大野篤史ヘッドコーチ(HC)を「千葉ジェッツ」時代から支えてきた。23年シーズンからコーチを兼務する。国内の女性コーチが少ないなか、指導者の道を歩み始めた原点を聞いた。

 

 競技との出合いは小学2年の頃。バスケをしたい姉と一緒にと促された。「最初は全く乗り気ではなかった」と振り返る。転機は中学時代。BS放送で録画したNBAにくぎ付けになった。次第に「米国はもっと自由にプレーできるイメージがあった」と両親の快諾を得て渡米。ハワイ大学のトライアウトを受けて入学し、最高峰の「NCAA D1」で2年間プレーする夢をかなえた。「フィジカルの差は痛感したが、スピードは通用すると感じた。行動したことで自分の思いが実現したのは大きかった」と回顧する。

 

 だが、帰国後の現実は厳しかった。15年前、米大学の実績は国内であまり評価されず、実業団への道は閉ざされた。システムエンジニアで就職したが、画面に向かい続ける日々は合わなかった。プロリーグのトライアウトへ向かい、そこで「ライジング福岡」のHCから通訳の打診を受ける。「あの時行っていなければ今の自分はなかった。人生が変わった瞬間だった」と振り返る。

 

 2018~19シーズンに千葉へ加入し、大野HCと出会う。「大野さんの経歴を詳しく知らずに入ったので、怖いという印象はなく、最初から大きい声で物怖じせずに仕事をした。オンタイムで正確な通訳をする姿を評価していただいたのだと思う」。22年オフ、「一緒に来てくれないか、もう一回チームを作り上げたい」と請われ三遠へ。「どこで働くかより誰と働くかが大事。名将から学ぶことに迷いはなかった」と回想する。 

 

 大野HCについて「本当に頭がいい人。何手先を読んだ答えが返ってくる。その答えも『そんな奥深く考えているのか』といつも感心させられる。考えをかみ砕いて選手に伝わりやすく整理するのがとても上手」と尊敬する。長年そばにいるからこそ「大野さんの言葉の背景にある『思い』をくみ取り、コンパクトに伝える。選手が主体的にプレーできるようかみ砕いて届けるようにしている」と語る。

 

 将来について「今後は自分自身のバスケ哲学を確立させて、HCを目指したい。自分が『できない』と思われるのが嫌だし、やりたいと思ったことはできると証明したい」と話している。

 

アシスタントコーチ兼通訳として活躍する
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北川壱暉

 1998年浜松市生まれ。昔からの夢だった新聞記者の夢を叶えるために、2023年に入社した。同年からスポーツと警察を担当。最近は高校野球で泥だらけの球児を追いかけている。雨森たきびさん(作家)や佐野妙さん(漫画家)らを取り上げた「東三河のサブカルチャー」の連載を企画した。読者の皆さんがあっと驚くような記事を書けるように日々奮闘している。趣味はプロ野球観戦で大の中日ファン。

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