「剣理人倫 我外皆師」〈95〉「梅雨空の下で夢を語りあう」

2026/06/06 00:00(公開)

 6月になり雨の季節となりました。自然の変化にあわせて衣がえを済ませ、4月に就職や進学などで新しい生活をスタートさせた皆さんも慣れた頃だと思います。この時期は道場の生徒が修学旅行に出発すると天気が心配です。多くの人は楽しみの時は晴れてほしいと願うし、特別な場合をのぞけば雨の日を喜ぶ人は少ないです。

 

 だから「天気が悪い」とか「あいにくの天気」などのマイナス表現を使います。作家の吉川英治さんのことばに「晴れた日は晴れを愛し 雨の日は雨を愛す 楽しみあるところに楽しみ 楽しみなきところに楽しむ」があります。曇らず明るく前向きにいきたいですね。

 

 先日大学剣道部の同期と長野でゴルフを楽しみました。久しぶりに旧交をあたためる機会なので、連絡を受けた時は嬉しかったが剣道を続けていてもゴルフは引退していたので、逡巡しました。それに腰痛のため常日頃から道場では保護者の皆さんが気をつかってくれて、道具などは全て運んでくれます。恐縮して目を盗んで動くと、勝手な行動をした幼児のように注意されます。そんな状況なのにクラブをブンブン振っていたら罰があたりそうなので、無理をしない条件で参加しました。

 

 実はゴルフを引退した理由が今まで一部の人だけですが、18ホールまわる間ずっと使用クラブや過去のスコア自慢ばかり。そしてキャディーさんのように自分より格下だと見れば偉ぶる。半日も嫌な気分になるのならこちらからお断りしよう!となって、そのままフェードアウトです。でも今回のゴルフは違うので参加して、仲がよく気の合う同期と思い出話に花が咲き、何も自慢せずにキャディーさんを入れた5人がどのホールでも笑い声が続くほど色々な話ができました。全員が過去や未来でなくこの瞬間を共有して、それぞれの持ち場でまた輝くことを誓って解散したのは素敵なことだと思います。一緒にいて楽しかったとか勉強になったと言われたら価値のある人間ですね。

 

 私のこの寄稿も諸事情により6月いっぱいで終了となります。残り数日、拙文にお付き合いください。

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