東三河エリアで地域活性化や新たな価値創造に取り組む学生が増えてきている。注目しているのが、岐阜大学3年生で「GIVELOVE」の代表取締役を務める北川愛子さんだ。愛知県や岐阜県の農作物を使ったスイーツブランドを立ち上げ、海外展開を目指して奔走する北川さんの活動を紹介する。
北川さんが食の分野で起業した背景には、和洋菓子職人の家系で育ち、「食であれば人を笑顔にし続けられる」という強い思いがあった。それに加え、規格外品の廃棄に悩む農家の課題を解決し、ソーシャルグッドかつ日本らしさを発信するビジネスを作りたいと考えたという。東三河での活動の決定的なきっかけとなったのは、豊橋市で開催された「アグリミートアップ」の学生部門コンテストでの受賞だった。これを機に、地元の和洋菓子店「ボンとらや」や多くの農業従事者とのつながりが生まれた。
今でこそ精力的に活動する北川さんだが、大学1年生から取り組んできた過去の事業では多くの挫折も経験した。「1年生の時に立ち上げた介護系の事業では、サービスを利用して課題を解決する人と、実際にお金を払う決済者が異なるビジネスモデルの難しさに直面し、収益化に苦しみました。また、事業が赤字になった時、恥ずかしさから周りの大人に相談できず、立て直せなかったのも大きな反省点です」と当時の苦い経験を振り返る。
しかし、その失敗から「周囲を頼り、素直に学ぶ力」の重要性を痛感した北川さんを、東三河の温かい土壌が迎え入れた。「豊橋の皆さんは食や農業への熱量が高く、よそから来た私を前向きに受け入れ、1回きりではなく継続的な支援をしてくれます」と語る通り、現在は豊橋市のスタートアップ補助金にも採択され、豊橋の個人農家、「ホテルアークリッシュ豊橋」の総料理長など、地域の強力なサポーターに助言をもらいながら商品開発を進めている。
北川さんは今後の展望について力強く語る。「東三河の農家さんとさらに連携を深め、一緒に作った商品を自分たちで加工・発信し、国内外の若者に広く届けていきたいです。現在、果物を育てている農家さんや、商品の流通に協力してくださる協業パートナーを強く募集しています」
「『北海道』とつくだけでおいしそうと感じるように、『東三河』や『愛知』が一つの世界的なブランドになるようなカルチャーを作りたい」 東三河の豊かな農作物と人々の温かさを武器に、北川さんの挑戦は地域から世界へと大きく広がっていくだろう。インスタグラムはこちらから。
採択・受賞歴
2023年9月 STAPS優秀賞受賞
25年2月 Tongaliインド仮説検証研修参加
同5月 GIVELOVE株式会社法人登記
同10月 「TOYOHASHI AGRI MEETUP r7 アグリテックコンテスト」学生部門最優秀賞受賞
26年4月 豊橋市スタートアップチャレンジ交付金採択
同6月 「JETRO J-StarX」海外渡航プログラム採択(UC Berkeley Haas)
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Lirem創業者。2000年1月11日生まれ。山口県宇部市出身。2020年3月、宇部工業高等専門学校を卒業、同年4月、豊橋技術科学大学3年で編入、在学中の2021年10月にLiremを設立して代表取締役に就任。現在は起業家支援事業や事業会社のイノベーション促進に向けた研修プログラムを提供する。「火―Okoshi」も運営する。
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