国土交通省は、「防災道の駅」として、幸田町の国道23号バイパス沿いにある「筆柿の里・幸田」など新たに40施設を指定した。5月14日付。県内では2021年に初めて指定された「道の駅とよはし」に次ぐものだ。昨年3月に全線開通した23号バイパス上に二つの大規模防災拠点がそろったことになる。
「筆柿の里・幸田」は2009年開駅。大型車34台、普通車38台が止められる。面積は2万8481平方㍍。敷地内に町が管理するレストラン・売店棟と直売コーナーがある。幸田町は年度内をめどにリニューアル・拡張に向けた調査を進めている。
「防災道の駅」は国土交通省が全国から厳選し、大規模災害時の広域的な防災拠点となる。「防災道の駅」に選定されれば、最大5年間にわたりハードとソフト両面での手厚い国庫補助による支援を受けられる。しかし、その基準は極めて厳しく、災害時の支援活動に必要な2500平方㍍以上の駐車場を備え、建物の耐震化や無停電化、さらには自治体と道路管理者の役割分担が定まった業務継続計画の策定をクリアしなければならない。この高いハードルを越えられるのは一握りだけだ。平成初期に作られた古い道の駅や山間部にある小規模な施設は、駐車場を拡張する土地がなく、単独で自家発電設備や備蓄倉庫を維持する財政的な余裕もないのが実情だ。
その最初の39施設に選ばれた「道の駅とよはし」は、東名高速道路豊川インターチェンジへのアクセスも抜群の立地を誇る。敷地内には防災備蓄倉庫や太陽光と蓄電池による非常用電源、防災トイレに加え、災害時には大型ヘリコプターが発着できるヘリポート兼用の駐車場を完備している。県の広域防災計画では、東三河南部の地域拠点として位置づけられており、単なる休憩所ではなく、災害時に自衛隊や消防の救援部隊が集結する合同指揮本部、緊急援助物資の授受を円滑に行う広域物流拠点として公式に組み込まれている。
この「とよはし」の成功を受け、新設される道の駅は当初から防災をメイン機能に据えて計画されているものがある。日進市が主要地方道瀬戸大府東海線沿いに整備を進めている「道の駅マチテラス日進」はその代表例だ。尾三消防本部日進消防署の目と鼻の先に位置し、緊急輸送道路沿いという立地を生かしている。計画段階から、緊急時に防災ヘリポートとなる屋外広場や耐震性貯水槽、大型の防災倉庫をパッケージングして開発が進められており、昨年7月にオープンした。
また、中山間地域でも独自の防災シフトが進む。設楽町の「アグリステーションなぐら」では、豊橋のような巨大な物流拠点の整備は困難であるものの、住民や観光客の一時避難、応急復旧資機材の保管に特化した地域防災拠点としての機能強化へ予算が投じられている。トイレの増設や電気自動車の充電器を災害時の非常電源として活用する計画などが進められている。
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1967年三重県生まれ。名古屋大学卒業後、毎日新聞社入社。編集デスク、学生新聞編集長を経て2020年退社。同年東愛知新聞入社、こよなく猫を愛し、地域猫活動の普及のための記事を数多く手掛ける。他に先の大戦に詳しい。遠距離通勤中。
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