新城市出沢の寒狭川にある鮎滝で市指定無形文化財「笠網漁」が始まった。2日、伝統的な漁を空から取材した。
アユが滝に向かって高く飛ぶ様子からその名がある。滝幅2㍍、高さ4㍍。
笠網漁は江戸時代から地区に伝わる。珍しい漁法で、飛ぶアユを竿(さお)の先につけた笠のような網ですくって捕まえる。竿は長さ約5㍍あり、片手で待ってもバランスが取れるようになっている。
昨年6月に訪れた時は岩場からの取材で、漁をする保存会員の背中越しに見た。今度はドローンを使い、今までにないアングルから漁を見たいと思った。
取材は午前8時スタート。保存会の林道敏さんが、ごうごうと水音の響く中、滝に竿を伸ばすと、アユが網の中に入っていった。水しぶきを感じながらドローンを組み立て、飛ばした。
滝を挟んだ岩場の斜面から見ると、林さんが崖になっている岩場に足を乗せてアユを待つ様子がよく分かった。滝の上流の川面はエメラルドグリーンだが、滝から流れ落ちる水は白い。
林さんは集中して竿先を見ていた。そして、アユが跳ねて網に入った瞬間に竿を引き上げ、生けすに入れた。
特等席で見物している気分だ。最後はアユが網に入る姿を撮るため、水面近くまで高度を下げて待ち構えた。水面から湧き上がる風圧でバランスを崩さないようにしながら網に集中した。そして、アユが網に入った瞬間を撮影した。
林さんは「アユは小ぶりなので、天ぷらにするとおいしい」とアドバイスしてくれた。
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愛知県蒲郡市生まれ。2020年、地元蒲郡が好きで東愛知新聞社に入社。同年から蒲郡担当、市政や地域行事、文化など全般を取材。ドローンを使って東三河の名所を空撮したルポ「大二朗記者の空からの訪問」を不定期連載。これまで、三河大島や三河国分尼寺跡、日出の石門などを空撮してきた。ドローン技術向上のため、国家資格「一等無人航空機操縦士」を24年に取得。読者の皆さんが楽しんでもらえる記事と記憶に残る写真を掲載できるよう、日々、頑張っていきます。
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