「第104回全国高校サッカー選手権」が28日に開幕した。3年ぶり3度目の出場で、冬の全国初勝利を目指す浜松開誠館(静岡)は、29日の1回戦で九州文化学園(長崎)と対戦する。注目は豊橋市から毎日浜松まで通い続ける岡田瑛太選手(3年)だ。
小学1年で「リベラール豊橋」でサッカーを始め、中学1年から浜松開誠館中等部でプレーしてきた。3年前の全国中学校大会の優勝メンバーで、静岡学園中学との決勝でゴールを決めた。浜松開誠館を選んだ理由について「全国高校サッカー選手権大会に出たいと思い、それなら中学から入ろうと思ったから」と説明する。毎日約2時間かけて電車通学する。
高校入学後は朝練習があったため、午前5時半の始発に乗り、練習後の帰宅は午後10時過ぎになることも少なくなかった。家族のサポートにも感謝している。
169㌢、63㌔とチーム内では小柄だ。フィジカルの強さを前面に出して戦う選手がそろうなか、チームでは異彩を放っている。「自分が生き残るために磨いてきたのはドリブル。練習が終わってからの自主練習を重ねた」と言う。相手の意表を突く股抜きやスピードの緩急を使った突破が武器だ。今年1月から先発の座をつかみ、夏のインターハイ出場に貢献した。だが3回戦で強豪の山梨学院に0対2で敗れ、レベルの高さを知った。浜松に戻ってからは上半身の筋力アップに取り組み、1対1で負けない力をつけた。
今大会県予選では、決勝で藤枝東とのPK戦を制した。岡田選手は「開始早々にドリブル突破からチャンスメークできた。延長後半ラストワンプレーのコーナーキックを守り切れたことが勝利の鍵となった」と振り返った。
家族は両親と姉3人、妹の7人家族だ。「チームのスタッフ、仲間や両親。いろいろな面で支えてもらっているから」と周囲に感謝する。「初戦はすごく勢いのあるチームなので自分たちのやるべきことをやり、絶対に勝ちたい」と力を込めた。
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1998年浜松市生まれ。昔からの夢だった新聞記者の夢を叶えるために、2023年に入社した。同年からスポーツと警察を担当。最近は高校野球で泥だらけの球児を追いかけている。雨森たきびさん(作家)や佐野妙さん(漫画家)らを取り上げた「東三河のサブカルチャー」の連載を企画した。読者の皆さんがあっと驚くような記事を書けるように日々奮闘している。趣味はプロ野球観戦で大の中日ファン。
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