2月投開票の衆院選は1990年の第39回選挙以来36年ぶりとなる。天候による投票率の低下や18歳選挙権を得ている受験生への影響などが指摘されている。一方で、任期満了日が決まっている参院と違い、いつ解散総選挙になるか分からないのが衆院。1890(明治23)年の第1回選挙から2024年の第50回選挙まで、投票日の分布月を調べてみた。
意外なことに、回数が最も多かったのは2月で7回。1892年の第2回に始まり、25歳以上の男子に選挙権が認められた1928年の第16回と続く。明治憲法下で最後の2月投票は1936年2月20日(第19回)。岡田啓介内閣の時で、6日後に「2・26事件」が起きた。ところが戦後は1955年の「天の声解散」(第27回)、1990年の「消費税解散」(第39回)の2回しかない。これが「異例」と思われる根拠だろう。
続く6回は4月、10月、12月。4月は1937~56年の昭和激動期に5回が集中しているが、これまで70年以上選挙がない空白月の一つでもある。10月は1952年から前回の第50回まで。いずれも戦後で、半数の3回は2017年以降に集中する。12月は1969~83年に4回の後に30年の空白があり、自公が政権を奪還した2012年、14年に実施された。
そして3月、5月は5回。7月、8月、11月の3回。1月、6月、9月は2回だった。均等には分散しておらず、2~4月(春)と10~12月(秋冬)に集まっている。戦前は春だったが、戦後は秋冬にシフトしたようだ。
今回、8回目となり最多を更新する2月選挙が、戦後は少なかった理由としては①雪国での選挙運動や投票所の確保、有権者の移動に大きな負担がかかるため、避けられる傾向にあった②1月から始まる通常国会で次年度予算案を審議する時期と重なるため、日程調整が非常にタイトになる―などが挙げられる。
千葉県の熊谷俊人知事は、解散報道後にX(エックス)で「各自治体は予算関連事務と予算議会で最も多忙な時期です。先の総選挙からまだ1年3カ月しか経過しておらず、かつ準備期間も短く、毎年のように国政選挙に駆り出される自治体職員の気持ちを思うと、やむを得ないとは言え、いたたまれない気持ちになります(中略)国の予算が年度内に成立しない、年度内に成立することが前提だった法案が成立しない影響も各自治体には発生します」などとポストしている。
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1967年三重県生まれ。名古屋大学卒業後、毎日新聞社入社。編集デスク、学生新聞編集長を経て2020年退社。同年東愛知新聞入社、こよなく猫を愛し、地域猫活動の普及のための記事を数多く手掛ける。他に先の大戦に詳しい。遠距離通勤中。
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