県は27日、国土交通省港湾局が公募していた「循環経済拠点港湾(サーキュラーエコノミーポート)」に、県が管理する重要港湾の三河港が選定されたと発表した。全国で29の港湾が選定された。今後は国の補助制度を活用して臨海部の循環資源取扱施設の整備を進め、循環経済の実現に向けた取り組みを加速させる。
循環経済拠点港湾は、循環資源に関する物流ネットワークの拠点となる物流機能や、高度なリサイクル技術を有する産業の集積を持つ港湾を対象に国が指定する。選定された港湾では、港湾管理者などがリサイクル関連の施設整備を行う際、国交省から補助支援を受けられる利点がある。
日本のほぼ中央に位置する三河港は、豊橋市、豊川市、蒲郡市、田原市を地元自治体とし、首都圏や近畿圏もカバーする重要な物流拠点。臨海部には多くの自動車関連企業が立地し、生産や輸出入の拠点として機能する「自動車流通港湾」としての側面を持つ一方、自動車を中心とする静脈物流の拠点化を目指し、2003年にはすでに「リサイクルポート」の指定を受けている。
同港の循環資源貨物の取扱実績は、2024年度に約90万㌧、2025年度には約80万㌧に上り、主に金属くずや再利用資材、廃棄物、廃土砂などを取り扱ってきた。今後は、自動車産業のリサイクル率向上への要請が高まるほか、製鉄業の電炉導入拡大に伴う金属スクラップの需要拡大、さらには将来的な大量廃棄が見込まれる使用済み太陽光パネルの処理需要に対応するため、港湾施設の機能強化を計画している。
県は「あいちサーキュラーエコノミー推進プラン」を策定しており、プラスチックや太陽光パネルの循環利用モデル事業などを進めている。これらのプロジェクトには三河港の背後地に立地する企業も多数参加しており、県は今回の選定を機に、リサイクル関連企業や物流事業者、関係省庁との連携をさらに深め、三河港長期構想に掲げるサーキュラーエコノミーへの移行を強力に推進していく方針。
購読残数: / 本
1967年三重県生まれ。名古屋大学卒業後、毎日新聞社入社。編集デスク、学生新聞編集長を経て2020年退社。同年東愛知新聞入社、こよなく猫を愛し、地域猫活動の普及のための記事を数多く手掛ける。他に先の大戦に詳しい。遠距離通勤中。
週間ランキング
日付で探す