7月に発生した熊本地震では、避難所となった小中学校の体育館に空調設備がなく、避難者が暑さに苦しんだ。県内でも7月以降、猛暑が続く。南海トラフ地震への備えが急がれる中、東三河5市の小中学校を対象に体育館の空調整備の状況を調べた。
文部科学省が今年5月にまとめた調査では、全国の公立小中学校の体育館と武道場のうち空調設備があるのは31・7%。県内は47・7%と上回る。避難所指定校に限ると蒲郡市は80・0%、田原市は34・8%で、他の3市はゼロだった。調査は棟数を基にしており、5月以降に完成した施設や、工事の完了検査前の施設は反映されていない。
蒲郡市は2021年に「ゼロカーボンシティ」を掲げて以降、気候変動による災害に対応し、市民が安全に暮らせるまちを目指して、2024年から設置事業を進めてきた。現在は、小中学校18校と義務教育学校の西浦学園を合わせた19校のうち、17校の体育館で整備を終えた。
燃料は災害による停電時でも動くLPガスを使用。各校に25立方㍍のボンベを14本、計350立方㍍備蓄する。24時間つけ続けても夏で約1週間、冬は約3週間動く。太陽光発電も備え、避難者200人分のスマートフォン充電を賄える。
一方、未整備の蒲郡西部小学校と塩津小学校の2校は、いずれも避難所が変わる予定のため対象から外れた。西部小は来年4月に蒲郡北部小学校と統合する。災害時は空調の万全な北部小に避難してもらう。新校舎の建設工事が進む塩津小は、校舎引き渡しまで大型扇風機で対応する。
豊橋市が調査で全ての体育館が未設置とされたのは、工事の完了検査が済んでいないためだ。市教育委員会によると、実際は小学校52校のうち22校、中学校22校のうち17校で整備を終え、来年2月の引き渡しを予定している。現在はデータを集めるため試験運用に入っている。応急救護所に指定された学校はLPガスで3日間動く。
田原市は小中学校22校のうち、小学校が18校中2校、中学校が4校中3校で整備を終えた。市教育委員会によると、残る田原中学校は工事中で今年度内に完成する。小学校は順次設置できるよう検討している。燃料はLPガスで、残量が半分でも3日以上動く設計で、満タンならさらに長く稼働する。
新城市は全ての体育館に空調設備がない。過去3~4年の避難所開設では中学校が多いことから、優先して設置を進める。9月議会の補正予算案に設計費を計上しており、28年度の完了を目指す。豊川市も全ての小中学校の体育館に空調設備がない。基本計画を策定中で、着手年度も稼働年度も未定としている。
避難所の暑さ対策は各地で進むが、東三河では市によって開きがある。
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愛知県蒲郡市生まれ。2020年、地元蒲郡が好きで東愛知新聞社に入社。同年から蒲郡担当、市政や地域行事、文化など全般を取材。ドローンを使って東三河の名所を空撮したルポ「大二朗記者の空からの訪問」を不定期連載。これまで、三河大島や三河国分尼寺跡、日出の石門などを空撮してきた。ドローン技術向上のため、国家資格「一等無人航空機操縦士」を24年に取得。読者の皆さんが楽しんでもらえる記事と記憶に残る写真を掲載できるよう、日々、頑張っていきます。
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