豊橋中央は「夏の男」こと、主将・長峯樹生捕手(3年)が2ホーマーを放ち、6本の長打を含む17安打豪打の打線をけん引した。
長峯は4点リードの4回、内角高め速球をフルスイングすると、打球はフェンス際に飛び込むソロ本塁打。7回には1死二塁で、真ん中に来たカーブを逆らわずセンター方向へ。ボールはグングン伸び、左中間スタンドに入る2ランとなった。
夏の初戦に2本を放ち、これで高校通算37本塁打。「夏は大好き。アイスクリームとか、食べ物がおいしいから」と言う通り、夏の県大会は1年、2年に続き3年連続で本塁打を記録。樋口靖晃監督(45)も「同一人物で3年連続で打った選手は初めて。本当に夏に強い」とうなった。
父・篤さん(46)が沖縄県糸満市出身で、糸満高校野球部OB。長峯は幼少期から豊橋で育ったが、夏休みには父の実家を訪れた。この日は初めて祖父・義孝さん(68)と祖母・尚子さん(68)が沖縄から来て初観戦。孫の豪快なアーチに、義孝さんは「感激です。本当におじいちゃん孝行な子」と笑顔だった。
5回には斉藤立敬外野手(3年)にソロ本塁打が飛び出すなど、コールド発進に、長峯は「みんな結構振れていた。次もどんどん振っていきたい」。最後の夏は、これまでになく熱く燃える。
(由本裕貴)
3回戦
豊橋中央
3201402|12
0010000|1
安城東
(7回コールド)
(豊)西脇、三浦圭、渡邊-長峯
(安)増田、藤嶋、榊原-藤田
【本】長峯2(豊)斉藤(豊)
(豊橋市民球場)
豊橋中央は1回、井口の左線2点打、斉藤の右前打で先制し、2回にも高谷の左前打などでリードを5点に広げた。その後も3本塁打などで圧倒。投げては西脇が4回を3安打無失点と好投し、三浦圭、渡邊が無安打投球でリリーフした。
長峯㊥の応援に訪れた祖父・義孝さん㊧と祖母・尚子さん=同