もう春休みなのか、旅行する方が増えました。楽しみな笑顔が多い中、マスクの装着率も上がっています。先週の寄稿で国連の機能不全の内容を載せましたが、筆が休めないタイミングでアメリカとイスラエルによるイランへの攻撃がありました。日々刻々と状況が変わりますので、紙面が出る頃はどのようになっているのか予測はできませんが、平和的に終結していれば嬉しいです。
昨年6月も攻撃があり(作戦名はミッドナイト・ハンマー)、今回の攻撃名はエピック・フューリー(壮絶な怒り)でした。エネルギーを海外に依存している我が国にとって常に話題となるホルムズ海峡の通航問題が懸念されますし、安くなって落ち着いてきたガソリンの高騰が心配です。
1週間前の3月7日は、出光佐三さんの命日です。有名な「海賊とよばれた男」のモデルなので周知のことだと思います。私も一時、出光興産の社員でしたので世間の高評価だけでなく内部から見た店主(出光興産ではその呼称)の功績も、特筆すべきことばかりです。
中でも有名なのは当時イギリスの影響下にあったイランの石油を輸入した日章丸事件です。当時イランのモサデグ首相は「今まで契約に来た会社が20近くある。けれども油を取りにきたところは一つもない。あなたもその類いだろう」と極秘にイランで交渉していた出光計助さん(店主の弟)に言いました。そこで計助さんは「私たちはそんな不義理をしない。人間本位の経営で大地域小売業をやっているので、ちゃんと販路を握っているから販売まで責任を持ってできる」と出光のあり方を話しました。そこで交渉は成立し日章丸は3月23日に神戸港を極秘裏に出港しました。そして航路を偽装するなどして4月10日にイランに到着しました。
世界で報じられ、日本でも連日新聞の一面記事で報道されたこの事件は、日本国民を勇気づけるとともにイランとの信頼関係を構築しました。今回そのイランでの紛争。早く解決してほしいです。なお店主が逝去した際、昭和天皇の御製です。「国のため ひとよつらぬき尽くしたる きみまた去りぬ さびしと思ふ」。
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