蒲郡信用金庫豊橋支店の窓口を担当する初川菜緒さん(30)が、特殊詐欺を未然に防いだ。男性が別の金融機関の本人口座へ振り込むという依頼で、特殊詐欺だとは疑われにくいケースだったが、初川さんの観察力が光り詐欺だと見抜いた。
2月20日午後、30代の男性が支店を訪れ、「200万円を三菱UFJ銀行の自分の口座に振り込みたい」と窓口に依頼した。担当した初川さんは、男性の様子や話し方が何かおかしいと感じた。悩んでいる雰囲気で、声も小さかったという。
そこで上席の職員に相談。詳しく話を聞くと、蒲郡信金から200万円を振り込み、その後、三菱UFJの口座から裁判所に400万円を振り込むようにニセ警察官から指示されたことが分かった。「犯罪に通帳が使われ、このままではあなたも犯罪に加担したことになる。裁判所に400万円を振り込み、疑いが晴れれば全額返還になる。他言無用」と言われたという。
「これは詐欺の可能性が高い」と判断し、すぐに警察へ通報した。警察官が支店に駆け付け、男性と話した。男性はだまされていたことに気付き、特殊詐欺被害を未然に防ぐことができた。
一般的な特殊詐欺の被害者は高齢者で、別名義の口座に振り込むことが多い。今回は、高齢者ではない人が自身の口座に振り込むという気付きにくい事例だが、詐欺だと見事に見抜いた。
初川さんは「来店客の年齢や振込先に関係なく、普段から特殊詐欺に気を付けています。詐欺を未然に防ぐことができて良かった」と話した。豊橋署は28日、初川さんに感謝状を贈る。
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1973年生まれ、豊川市出身。建設業界に勤務後、96年に入社。2022年から豊川市を担当している。趣味は美術館巡り。ポッドキャストでラジオを聞くのも好きで、さまざまな番組を楽しんでいる。
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