「剣理人倫 我外皆師」〈96〉「さあ行こう その顔を上げて」

2026/06/13 00:00(公開)

 じめじめした梅雨がやってきました。曇り空も多くなりますが気分までどんよりしないように、また中東情勢悪化を背景とした白黒包装の商品が増えてきますが、明るくカラフルに日々過ごしたいです。

 

 先週所用のため北陸方面に行き、その足で数カ所観光地も訪問しました。以前ブームには乗らないと寄稿しましたが、大河ドラマ豊臣兄弟でも話題となるゆかりの地です。これらの訪問先は、豊臣秀吉が天下統一を果たす道のりにおいて分岐点となった歴史の場なので、学生の頃から興味を持っていました。

 

 織田信長が朝倉氏を攻め、天筒山城、金ヶ崎城と攻め落としたが浅井長政の裏切りで撤退を余儀なくされました。この時の撤退戦が「金ヶ崎の退き口」といわれ、殿(しんがり)を務めた秀吉は歴史に名を刻むきっかけとなりました。そこでまずは戦国大名朝倉氏の本城であった一乗谷城に行きました。天候と時間の都合でゆっくり遺跡や庭園などはまわれなかったですが、遺跡博物館で歴史や概要を学ぶことができました。何事もネットのみで確認するのではなく、現地で歴史の息吹を感じて知られざる実像に迫るのが大事ですね。

 

 もう一つが柴田勝家との賤ケ岳の戦いに関係する北ノ庄城址です。現在の柴田神社付近が本丸と伝えられています。この神社は戦国武将の柴田勝家と妻のお市の方を祀る社で、家族のつながりにご利益のある絆の宮として親しまれています。さらに絶世の美女と称されたお市の美徳をいただこうとする「美(モテ)祈願」というのもあります。私は祈願しなかったですが、モテたい願望は人一倍あるので帰路の際、激しい後悔が一気に押し寄せました。でも美しい顔かたちと精神の格調は両輪であると今回の訪問で気づきました。

 

 お市の方の辞世の句は「さらぬだに うちぬる程も夏の夜の 夢路を誘う ほととぎすかな」です。解釈には諸説ありますが、今の私にとっては開幕するサッカーワールドカップで寝不足になる予定なので、まさに夢路を誘うとなりそうです。

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