「レンタルサーバーを購入すれば高利回りで収益が出る」とうたった投資勧誘で多額の被害が生じたとして、サーバー販売業者「クリアースカイ」(京都市)の債権者らがこのほど、京都地裁に破産を申し立てた。併せて代理人弁護士らは、同社に対する業務停止命令や検察などへの告発を消費者庁に求めた。代理人によると、東三河でも多くの顧客が被害に遭ったとみられる。
申立代理人「加藤・轟木法律事務所」の弁護士によると、同社は23年9月~今年2月頃、顧客が購入したサーバーを企業などに貸し出して1~5カ月後に購入額の110%で買い戻す契約を結び、出資者から一口110万円で資金を集めた。利益を上乗せして仮想通貨で渡す仕組みだが、買い戻されてはいないという。
申立書や告発状などの資料によると、同社は主要代理店を通じて勧誘を行った。主に全国の特別代理店と傘下代理店からなる「執行役」が、全国各地でのセミナーやオンラインセミナーへの集客や営業活動を担った。顧客の紹介で新たな顧客を集める手法で、同社はサーバー事業をほとんど行っていなかったと指摘する。今年2月以降は同社代表らとの連絡が途絶えており、ネット上で問題が表面化していた。
京都地裁へ申し立てた4月7日現在、同社の負債は債権者205人に対し28億1806万円。代理人によると被害者は全国に約5000人、金額は250億円に上る。東三河でも豊橋市の特別代理店「ミキコーポレーション」が勧誘活動を行っており、同市内の債権者が申し立てに参加しているという。ミキコーポレーションの債権者に対する未償還残高は16億7370万円。
また弁護団は14日、クリアースカイ代表ら経営陣のほか、主要代理店などを消費者庁へ告発。預託法違反で業務停止命令や東京地検などへの刑事告発を求めた。弁護団は刑事事件化を目指すとともに、勧誘に携わった総代理店や代理店などにも責任を追及する考え。
同法律事務所の加藤博太郎弁護士によると「国内で過去に発生した『現物まがい商法』事件では、上位10件に迫る深刻な被害が生じている」と指摘。顧客の紹介で新たな顧客を集める「マルチ商法」のスキームなどと説明した。
バスケットボールBリーグ「三遠ネオフェニックス」の運営会社「フェニックス」は4月30日、事件を受け、クリアースカイ、ミキコーポレーションとそれぞれ結んだパートナー契約の解除を発表した。クラブは昨年10月にクリアースカイ、今年1月にミキコーポレーションと契約した。
事件の告発や報道などを受け、クラブは両社を巡る経緯や状況など事実確認を進めた上で、契約内容に基づき両社に解除を申し入れていた。代表との連絡が途絶えているクリアースカイには4月21日付で内容証明郵便により解約意思を伝え、ミキコーポレーションとは両者協議を経て22日付で解約に合意した。
昨年12月と今年1月に社名を冠したホーム試合の開催し、ロゴマークや演出用動画制作など契約は履行済み。受領したパートナー料については法的義務に関わらず、今後の破産手続の動向を踏まえて適切な返金対応と方法を検討することにしている。
一連の事件を受け、クラブは「契約締結時には報道された事実は確認できなかったが、結果的に多くの皆さんに多大な心配をかけてしまった。法令順守を最優先に、パートナー契約を含むクラブ運営全体の透明性と信頼性確保に努めたい」と陳謝した。
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愛知県田原市出身。高校卒業後、大学と社会人(専門紙)時代の10年間を東京都内で過ごす。2001年入社後は経済を振り出しに田原市、豊川市を担当。20年に6年ぶりの職場復帰後、豊橋市政や経済を中心に分野関係なく取材。22年から三遠ネオフェニックスも担当する。静かな図書館や喫茶店(カフェ)で過ごすことを好むが、店内で仕事をして雰囲気をぶち壊して心を痛めることもしばしば。
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