東三河エリアで地域活性化や新たな価値創造に取り組む学生が増えてきている。注目しているのが、N高校3年生で「NEOWRITE(ネオライト)」代表として活動する松井湊さんだ。自身で立ち上げたイベントレビューサイト 「GOEN (ごえん)」のプラットフォーム開発や、新規事業創出プロジェクトの長期インターンでの新規事業のシステム開発など、多岐にわたる取り組みを通じて成長を遂げた松井さんの活動を紹介する。
松井さんが自ら事業を起こすきっかけは、中学生時代の「欲しいものを買うために自分でお金を稼ぎたい」という率直な思いだった。母が自営業を営む姿を見て育ったこともあり、14歳からクライアントワークを開始した。そこから徐々に「受託ワークではなく、自分のプロダクトを世の中の多くの人に使ってもらいたい」と、目標を抱くようになったという。
現在の中心的な活動である「GOEN」の開発は、起業体験イベント「火―Okoshi」への参加が原体験となっている。「イベント前日は、知らぬ人と会うことに強い不安を感じていました。しかし、勇気を出して参加したことで素晴らしいつながりができ、参加して本当に良かったと思えました。この自身の体験から、イベント参加への心理的ハードルを下げる仕組みを作りたいと考えたのです」と松井さんは振り返る。
しかし、ここまでの道のりには大変なことも多かった。普通科で学ぶ松井さんにとってプログラミングなどの技術は独学での挑戦であり、技術的な壁にぶつかって半年ほど開発が止まる時期もあった。また、長期インターンでの企業向けシステム開発では、技術だけでなく、ビジネスとしてのセキュリティーやリスクヘッジ、さらには営業力など、未知の領域を自ら学んでいく必要があった。
それでも松井さんは、SNSを活用して見知らぬ大人にも積極的にメッセージを送り、教えを乞うことで道を切り開いた。「起業家の方々の『諦めない背中』を見ることで、自分の中に『やり切り力』が身につきました。悩んだらすぐに相談し、面白そうだと感じたらまずは飛び込んでみる。その積み重ねで精神面も大きく鍛えられました」と、人とのつながりの重要性を語る。
「ゆくゆくはシリコンバレーに渡り、世界中で使われるようなプロダクトを創る起業家になりたい。テクノロジーの力で社会を良くする製品を届けていきたいと考えています」
東三河を拠点に、周囲の大人を巻き込みながら貪欲に学び続ける松井さんの経験は、学生生活にとどまらず、今後のキャリアにも大きくつながっていくだろう。
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Lirem創業者。2000年1月11日生まれ。山口県宇部市出身。2020年3月、宇部工業高等専門学校を卒業、同年4月、豊橋技術科学大学3年で編入、在学中の2021年10月にLiremを設立して代表取締役に就任。現在は起業家支援事業や事業会社のイノベーション促進に向けた研修プログラムを提供する。「火―Okoshi」も運営する。
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