豊川で青い目の人形と答礼人形里帰り展

2017/07/20 00:01(公開)
90年ぶりに来日した「ミス愛知」を見守る(右から)シドニーさん、フランシスさん、ペイトさん=桜ヶ丘ミュージアムで
 答礼人形を里帰りさせる会主催の「青い目の人形と答礼人形里帰り展」が19日、豊川市桜ヶ丘ミュージアムで始まった。30日まで。入場無料。
 日米友好の象徴として、戦前に米国のギューリック博士から贈られた青い目の人形10体と、孫のシドニー・L・ギューリック三世によって30年前から贈られている9体に加え、日本が米国に贈った答礼人形「ミス愛知」が90年ぶりに来日し、本邦初公開となった。
 開場式にはシドニーさんと妻フランシスさんをはじめ、ミス愛知を所有するアラン・スコット・ペイトさんが出席。豊川親子合唱団「たけのこ」が歌う青い目の人形のテーマソングに耳を傾けたシドニーさんは「幸せな気分。もっと両国の友好が深まることを願う」と笑顔を浮かべた。
 シドニーさんは今年3月にも新城市立東陽小学校に人形「タミーちゃん」を贈っており、フランシスさんが服などを手作りで制作。この日は東陽小の6年児童20人が電車ではるばる見学に訪れた。菅沼大輝君(12)は「戦争があったのに、こんなに人形が残っていたのはすごい。歴史や平和への関心が高まった」と話した。
 里帰り展の発案者でもある元英語教員・夏目勝さんはミス愛知との対面を楽しみにしていたが、先月19日に74歳で病死。ペイトさんは「会わせられなくて残念だけど、両国の親善のためにこのプロジェクトは大切。人形は子どもたちへの強いメッセージを持っている」と語った。
(由本裕貴)
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