豊橋市教育委員会は、2031年度にも賀茂と嵩山の両小学校で複式学級が生じる見通しを示している。今後も継続議題として進ちょく状況など情報共有する方針だ。
複式学級とは、二つの学年を一つの学級に編制する形態を指す。学年を超えた交流が生まれ、上級生のリーダーシップや年齢をまたいだ思いやり、協調性、自主性が身につくなどのメリットがあるが、教員が二つの学年を同時に指導する必要があり、授業運営が複雑化するなど教員の負担増加をはじめとしたデメリットもある。
近隣の田原市では大草小学校が29年度の複式学級化の見通しを受け、教育環境の維持を優先して隣接する神戸小学校との統合が決定した経緯がある。
豊橋市が示した賀茂と嵩山の両校の児童数推移によると、賀茂は今年度の63人から31年度には35人へ、嵩山は74人から38人まで減少することが予測され、両校の3年生と4年生が複式学級となる可能性がある。
近隣校との統合を検討する場合、教育環境以外への影響も無視できない。校区そのものの統合にまで至れば、地域コミュニティーの核である自治会活動にも影響を及ぼす恐れがある。田原市の伊良湖岬小学校の事例では、統合後も旧3校区の枠組みを温存するなどの配慮があった。豊橋市は「学校は子どもが育つ教育施設であることを踏まえることが必要」と基本的な考え方を定め、教育的、地域的、施設マネジメントの観点から、保護者や校区の要望を聞き、継続して意見交換会を開くとしている。新たに複式学級の可能性が生じた校区に対しても同様に意見交換会を開く予定だ。
豊橋市議会6月定例会の一般質問では尾崎雅輝氏(自民)が、より長期的な視点での児童数予測の公開と地域への情報共有についてただした。「33年度以降には他地域でも該当校が出るのではないか」と質問し、具体的な児童生徒数予測値の公表を求めた。
市側は、住民基本台帳に基づく32年度までの予測では2校以外で複式学級が生じる学校はないとしつつ「校区別・年齢別の統計は公開しており、それに基づけば予測は可能。別途公表する必要はない」と答弁した。
一方、地域と学校が連携するコミュニティースクールの活用についての議論では、こうした協議の場で将来予測データを積極的に共有し、地域のあり方を語り合うべきだとした尾崎氏に対し、市側は「コミュニティースクールは、学校の現状や課題を共有し、中長期的な視点から学校の将来や地域との連携について熟議を行う場でもある。学校の将来について、児童生徒予測数の情報を共有し、地域と一体となって語り合うことは大切だ」と述べた。
校区別、年齢別のデータは市がホームページに載せている。
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1988年生まれ。三重県津市出身。
地元で数年間地域紙の記者を務めた後、某ゲーム会社で企画の仕事などを経験。新型コロナウイルス禍で紆余曲折あって豊橋市で再び地域紙の記者に。地域の人に地域の良いニュースを伝えたい。
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