スポーツがまちを活性
蒲郡市の2017(平成29)年は、海陽町を拠点にセーリングで2つの世界大会が行われたほか、野球のWBC(ワールドベースボールクラシック)で蒲郡出身の千賀滉大投手=福岡ソフトバンクホークス=が活躍し、市スポーツ栄誉賞を受けた。中京大中京高校3年伊藤康祐さんが中日ドラゴンズ入団とスポーツで話題があふれた。11月には国道247号中央バイパスが待望の全線開通をした。
海陽町の豊田自動織機海陽ヨットハーバーを拠点に蒲郡沖の三河湾で10月17日から22日まで日本初開催のセーリングワールドカップ愛知・蒲郡大会が行われた。大会に向けて県が施設を整備、全天候型のイベントスペースや平屋建てのクラブハウス2棟などを新たに設けた。
大会では世界38カ国と地域の184艇251人のトップセーラーがレースを繰り広げた。台風接近など天候不良で中止するレースもあった。
また8月1日から6日まで同ハーバーを拠点にテーザー級世界選手権大会が行われ、5カ国から97艇が出場した。
ヨットなどセーリングができる環境が整ったことから「海のまち蒲郡」としてさらなる活用策が望まれる。
蒲郡出身のプロ野球千賀投手が、3月のWBCで活躍して大会ベストナインに選ばれた。市は「スポーツ栄誉賞」を贈ることにし、5月22日に稲葉正吉市長が福岡県福岡市を訪れて千賀投手に表彰状と記念品の「飾り馬」を手渡した。
夏の甲子園と、U-18日本代表で活躍した形原中学校出身の伊藤さんがプロ野球ドラフト会議で中日ドラゴンズから5位指名を受けた。
蒲郡市街地を環状に通る国道247号中央バイパスの竹谷町と蒲郡町区間の1・5㌔が11月25日に供用開始し、全長5・6㌔の全線が開通した。バイパス沿いには市民病院や消防署があり、救急や救助活動の利便が向上。記念式典では稲葉市長や市、県関係者らが出席し、待望の道路完成を祝った。
同バイパスは市街地を東西に結ぶ道路の渋滞緩和にと同市竹谷町から三谷町までを結ぶ道路として県東三河建設事務所が1988(昭和63)年から工事を進めてきた。未開通だった残り区間1・5㌔には市道との交差点3カ所に信号を設けたほか、1カ所に歩道橋を設置した。
式で稲葉市長は「61年に都市計画決定してから55年が経過しての全線開通はうれしい。病院への搬送時間短縮にもなり、救命と物流をつなぐ道として期待します」と喜んだ。
(安藤聡)