食材買い取り 生産者応援

2023/01/18 00:00(公開)
生産者応援プロジェクトが「三方よし」になればと森さん
豊橋「パティスリー モリ」の森さん

 「全部、僕のところへ持ってきてください」。人気洋菓子店「パティスリー モリ」(豊橋市御園町)でオーナーパティシエを務める森貴正さんは、「賞味期限の近い食材が余ってしまった」という取引先からの相談に、そう応えた。店で食材を買い取り「ケーキ作りセット」などにして販売。売り上げ減少にあえぐ生産者を応援する取り組みだ。
 森さんは、こうした活動を「生産者応援プロジェクト」と名付け約3年前から続けている。新型コロナウイルスのまん延で緊急事態宣言が出され、飲食店を中心に休業や時短営業が求められた頃。在庫を抱えた生産者や業者からの相談を受けたときからだ。
 「当時は私の店も休業を視野に入れました。ですが、休業することで倒産してしまう取引先があるかもしれない。お客さまが私たちの商品を買ってくれるのと同じように、お店も業者を『買って応援』する必要があると考えました」
 だが、食材を購入したものの自分の店だけでは消費しきれない。そこで、SNSを活用して生産者の現状を知らせ、食材の特価での販売を告知した。生産者応援プロジェクトの始まりだ。
 第1弾は買い取った商品をSNSを通じて販売。第2弾では生産者と協力して「おうちでケーキ創りセット」を作り、SNSでPRした。「パティスリー モリ」のスポンジ、プロ仕様の生クリーム、高級いちごのセットにレシピが付く。これが格安で買える。
 「おうち時間」を使い、親子で本格的なショートケーキ作りが楽しめるとあって好評を博した。お客に楽しんでもらいながら、生産者の応援にもつながる。定番になった。
 その後もケーキの種類を変えたり、他店と協力して新たなセットを作ったりしながら、生産者応援プロジェクトを展開した。
 11日にも、おうちでケーキ創りセットの販売があった。インスタグラムで告知してすぐ予約が殺到。あっという間に販売予定数を超えたという。
 「まだまだ飲食店も納入業者も大変な状況。お店に行ったり、商品を買ったりして応援してもらえると本当にうれしい。みなさんのSNSへの投稿も励みになっている」と、森さんは話した。
 今後も生産者応援プロジェクトは続く。最新の情報はインスタグラム=QRコード1、2=で確認できる。
【夏目敬介】
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