豊橋市東脇2に昨夏オープンした「整体カフェ 風と夢」が話題だ。整体スペースを併設しており、整体師としても活躍する地元シンガー久美さんの店。体に優しいドリンクやモーニングサービスを提供している。
店名「風と夢」は2歳で亡くなった久美さんの長男と、現在成人している次男の名前からつけた。以前カフェだった店を昭和レトロな雰囲気にリノベーション。壁面には1980年代のレコードジャケットを飾っている。午前中はモーニングを出すカフェ、午後からは予約制の整体をしている。
売りは「薬膳粥(がゆ)&茶モーニング」(10食限定、850円)や栄養満点の「薬膳ビーツカレー」(1000円)。粥は黒豆や大豆、ひよこ豆、ナツメ、松の実、クコの実、えごまなど計17種の豆や生薬を炊き込んだ。体を温め、消化を助けるという。これに自家製ぬか漬けなどの漬物、サラダ、デザート、お茶がつく。
お茶は、なかなか入手できないという高級中国茶「ふう茶」や高級花茶「工芸茶」、豊橋紅茶、無農薬ほうじ茶、コーヒーなど6種類。客に合わせた専用急須で味わえる。コーヒーも急須で提供され、「味がマイルド」と評判だ。
「飲む血液」とも言われるビーツを使ったカレーは、赤い色味が特徴。食べているうちにポカポカと体が温かくなる。こちらも選べるお茶がつく。「免疫力をつけてほしい」と久美さんは話す。パン、おかず、デザート付きの「薬膳米粉グラタンセット」もある。
入り口横には、線のつながっていない黒のダイヤル式電話を設置。岩手県にある「風の電話」と同じ名前を付けた。息子を亡くした経験のある久美さんが「命を大切にしてほしい」との思いを込めた。ノートを置き、なにか書かれていたら返事を書くという。
「カフェがみなさんの心癒やされる場になればうれしい」と久美さん。店内ではお茶の販売もしているほか、久美さんや音楽仲間らのライブ、ワークショップなども不定期で開いている。午前9時から正午(土曜は午後3時までで、不定期で夜も営業)。木曜、日曜、第4水曜休み。新年の営業は9日から。同日は「薬膳雑煮」「薬膳粥」「七草粥」をドリンク代金のみで提供する。問い合わせは「風と夢」(080・4545・5891)へ。
【田中博子】