蒲郡市と西尾市、名鉄などで組織する「名鉄西尾・蒲郡線(西蒲線)対策協議会」は21日、総会を西尾市役所で開いた。昨年度の事業成績や沿線再構築に向けた両市民を対象にしたニーズ調査を報告した。
昨年度は、利用者が306万4000人で前年より4%増加した。収入は前年より1830万円増え、3億4948万円となった。支出は工事単価の上昇などで1億1471万円増の12億2814万円だった。経常損失は8億7866万円。新型コロナウイルス禍当初よりは回復傾向としながらも、コロナ前には戻っておらず、厳しい状況が続いているとした。
来年度以降の存続に向けたニーズ調査を報告。7月18~8月6日に、無作為抽出した両市民計4500人に調査票を送り、1865人が回答した。直近1年間での利用は「ない」が40・0%、「年に数日程度」が28・8%だった。利用目的は「飲食、娯楽、非日常的な買い物」が38・3%、「観光」が13・1%となった。
西蒲線が万が一なくなった場合の代替移動手段は「車とバイクを使う」が38・0%、「家族や知人の送迎」が23・6%。沿線市の今後の費用負担のあり方は「存続のためにはある程度の税金投入はやむを得ない」63・2%で最も多く、次いで「どれだけ費用が掛かっても、存続を再優先すべきだ」が14・0%だった。「税金を投入すべきではない」は12・3%。
協議会などからなる検討会が公有民営の上下分離方式や路線バス転換などのメリットとデメリットを精査しているという。今回の調査やクロスセクター分析を踏まえ、2月末までに今後の方向性をまとめる。
出席した蒲郡市の大原義文副市長は「存続を大前提に行政の役割を果たしていきたい」と話した。西尾市の近藤芳英副市長は「沿線地域の発展と存続は一体だ」と述べた。
西尾―蒲郡の計27・3㌔が対象区間。蒲郡側は社会人や学生、観光客など多くの人が利用している。来年度までの存続は決まっている。
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愛知県蒲郡市生まれ。2020年、地元蒲郡が好きで東愛知新聞社に入社。同年から蒲郡担当、市政や地域行事、文化など全般を取材。ドローンを使って東三河の名所を空撮したルポ「大二朗記者の空からの訪問」を不定期連載。これまで、三河大島や三河国分尼寺跡、日出の石門などを空撮してきた。ドローン技術向上のため、国家資格「一等無人航空機操縦士」を24年に取得。読者の皆さんが楽しんでもらえる記事と記憶に残る写真を掲載できるよう、日々、頑張っていきます。
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