空き店舗を活用したアンティークマーケット「雨の日商店街」が14日、豊橋市の豊橋駅南側、通称水上ビルにある大豊商店街で始まった。10周年の節目となる今年は恒例のアンティークマーケットのほか、豊橋まちなかブックストリートを初開催。「だもんで豊橋が好きって言っとるじゃん!」でおなじみの佐野妙さんら地元漫画家がブースを出し、大勢のファンが訪れた。
商店街は約400㍍にわたり、60ほどの店が軒を連ねる。50年以上の歴史がある商店街のレトロな雰囲気と、アーケードがあり雨の日でも傘がいらない利便性を生かし、2015年に始まった。
今年も2部制。前半の14~15日がアンティークマーケーットとブックストリート、後半の21~22日は「DAIHOU夏至祭」と題し、花と雑貨と音楽が楽しめるマルシェを企画した。初開催のブックマーケットには東三河や遠州などから延べ約70店が参加。軒先や店内などには、アイドルや映画雑誌のほか、豊橋市出身のイラストレーター大武千明さんによる万年筆画、三遠南信地方の文化情報に焦点を当てた季刊誌「そう」などさまざまなブースが軒を連ねた。
東三河ゆかりの漫画陣「東三河オールスターズ」のコーナーには、佐野さんのほか、豊川市出身で「童貞絶滅列島」がヒットした川崎順平さん、蒲郡市出身で映画化された「ゾッキ」で有名な大橋裕之さん、豊橋市出身で巫女漫画「みこどもえ」で話題の吉良さゆりさんらが出展。佐野さんのブースにはサインを求め多くのファンが列をつくった。川崎さんは色紙に自ら描いた「死期紙」を販売、大橋さんは似顔絵屋を開いた。川崎さんは地元の同級生と店番。トークイベントを除いて東三河の催しに参加するのは初めてだ。「地元とは関係ないテーマだが、作品を覚えてもらう機会になった」と話した。
豊橋市出身の編集者の北川裕子さんと、写真家の中西一朗さんは、商店街内で「水の上の店主たち」を企画。文化施設「みずのうえ」「喫茶キャロン」など6カ所に展示スポットを設け、店主たちの店の近くで、写真を楽しめるようにした。今年1月に豊橋市美術博物館で開いた際に、来場者の要望に応えた。北川さんは「水上ビルは歩いて分かる魅力がたくさんある。一つのお店だけでなく、はしごして散策するのも楽しい」と話す。22日まで。観覧時間は各店舗の営業時間内。
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1998年浜松市生まれ。昔からの夢だった新聞記者の夢を叶えるために、2023年に入社した。同年からスポーツと警察を担当。最近は高校野球で泥だらけの球児を追いかけている。雨森たきびさん(作家)や佐野妙さん(漫画家)らを取り上げた「東三河のサブカルチャー」の連載を企画した。読者の皆さんがあっと驚くような記事を書けるように日々奮闘している。趣味はプロ野球観戦で大の中日ファン。
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