豊橋市で活動する女子サッカークラブが県大会で大きく躍動した。「セントラル豊橋SSSレディース」は、11月初旬に開かれた「AIFA 2025 OKAYA CUP/第43回愛知県小学生女子U12サッカー大会」で県王者に輝いた。
初日は予選リーグ、2日目は順位トーナメントが行われた。予選は9対0、4対0、7対0と圧倒し、3連勝でAグループを首位突破。トーナメントでも勢いは衰えず、準々決勝では強豪「マルヤス」を1対0、準決勝では「一宮FC」を3対0で下し、決勝に進出した。
決勝の相手は「名古屋FC」。互いが持てる力をぶつけ合う緊迫した展開となったが、セントラルは一瞬の隙を逃さず先制。そのまま1対0で逃げ切った。
大会全6試合で25得点、無失点。攻撃力と守備力の双方が際立つ「完全優勝」と呼ぶにふさわしい快挙だった。
この快進撃の中心にいたのが、小学校6年生の中尾葵音美(あんみ)選手(12)。繊細なボールタッチと独特のリズムで持ち運ぶドリブル、そしてゴール前での勝負強さを武器に、今大会では全試合に出場し、9ゴール、2アシストの大活躍。大会優秀選手にも選ばれた。
現在は県選抜でもあり、未来のなでしこジャパン選手、そして世界で戦う選手になるために、来年3月にスペインへ挑戦する。今回が2度目で、同4〜16日の約2週間バレンシアに滞在し、現地クラブチームの練習に参加する予定。
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夢に向け走り続ける中尾選手に聞いた。
―今大会を振り返ってください。
◆苦しい試合もありましたが、最後までチャレンジし続けることができました。シュートはチームで一番外したかもしれないが、それでも打ち続けたからこそ得点王になれました。自分に相手DFが集まることで他の味方選手がフリーになることを理解しながら試合ができました。チーム全員で無失点優勝ができて良かったです。
―スペイン遠征の抱負や今後の夢は?
◆スピード感や体格差、球際の激しさはもちろんですが、頭を使って考えるサッカーをより多く学びたい。自分は体が小さいので、ポジショニングやドリブルの技術、キックを武器にしていきたいです。またロナウジーニョ選手のように楽しく、おしゃれに美しいサッカーも目指したい。将来はなでしこジャパンに入って、日本を再びワールドカップで優勝させたいです!
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中尾選手のスペイン挑戦を支えるクラウドファンディングを実施中。ぜひ温かい応援を届けてほしい。
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2000年生まれの豊橋市出身。2024年に入社。
趣味は7歳から始めて現在で18年目のサッカー。スポーツを通して地域を盛り上げていきたいとの想いから、東三河の小学生サッカーを取り上げた『エンジョイサッカー』の連載を企画し2024年4月に連載スタート。
輝く子供達の様子を誌面にて伝えている。
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