日差しよけが簡易トイレに 日常使える防災用品 豊橋のツアーズと三元紙業の共同企画 

2025/12/13 00:00(公開)
サンシェードと災害時の簡易トイレを兼ねる「トランシェード」=チアーズで
サンシェードと災害時の簡易トイレを兼ねる「トランシェード」=チアーズで

 豊橋市の結婚相談所「Cheers(チアーズ)」は、災害時に簡易トイレに変わるサンシェード「トランシェード」を開発した。市内の紙業メーカー「三元紙業」との共同企画で段ボール素材の軽量化や耐久性を実現した。クラウドファンディング(CF)の専門サイト「マクアケ」で11日から先行販売を始めた。

 

 普段は蛇腹式のサンシェードとして車内の日除けに活用し、災害時は折ったり切り取ったりして簡易トイレに組み立てられる。組み立てキットには専用袋3枚と凝固剤3個も同封する。三元紙業の加工技術を生かし、軽量化と80㌔の耐荷重を実現した。

 

 チアーズの松尾篤社長は、大地震や豪雨災害で深刻化する「トイレ問題」を知ったことを開発のきっかけに挙げた。家庭の防災用品の中でも簡易トイレは購入の優先順位が低い傾向にあるという。

 

 「普段使わないため優先度が下がる防災用品について、日常も使えるものに置き換えれば備えも進む」と考え、2年かけて「社会課題の解決」として取り組んだ。

 

 日常と災害時など非日常で異なる使用法を持つ雑貨として「フェーズフリー協会」から認定商品に選ばれた。アイデアを基に特許も申請中だ。

 

 既製品のデザインは4種で各1枚3300円(税込み)、CFサイトは送料込み5500円で販売する。表面は企業広告など独自のデザインにも変更でき、1枚1万1000円(同)から。個人のほか、社用車や自治体公用車などの需要を見込む。CFは来年2月27日まで。

 

 松尾社長は「簡易トイレ使用後は廃棄する。できればずっとサンシェードとして使える状況が続くことが望ましいですね」と願った。

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加藤広宣

愛知県田原市出身。高校卒業後、大学と社会人(専門紙)時代の10年間を東京都内で過ごす。2001年入社後は経済を振り出しに田原市、豊川市を担当。20年に6年ぶりの職場復帰後、豊橋市政や経済を中心に分野関係なく取材。22年から三遠ネオフェニックスも担当する。静かな図書館や喫茶店(カフェ)で過ごすことを好むが、店内で仕事をして雰囲気をぶち壊して心を痛めることもしばしば。

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