公共工事の専決処分などの要件緩和を要望 豊橋市と市議会へ商議所

2024/08/15 00:00(公開)
浅井市長に要望書を手渡す神野会頭と河合副会頭㊨=豊橋市役所で(提供)
 豊橋商工会議所は市の公共工事について、議会に付すべき契約を定めた条例改正を市と市議会へ求めた。物価変動に伴う工事金額上昇のほか、議会採決まで落札者が仕入れ業者と契約できないなどの影響を抑えるのが狙い。神野吾郎会頭らが市役所を訪ね、要望書を提出した。
 市の条例では議会に付すべき公共工事や製造の請負契約について、予定価格を1億5000万円以上と定めている。市などによると、現在の下限額は地方自治法施行事例の改定を受けて1998年に改めた。
 一方、ここ数年は急速な円安や物価高の影響で請負額も大幅に上昇。経済状況を踏まえて議会審議が必要な予定価格を2億5000万円まで引き上げるよう求めた。このほか、工事内容の変更などが予定価格の10%を超えると議会審議を必要とする点も挙げ、市長の専決処分など手続きの緩和を求めた。
 商議所の神野会頭と河合正純副会頭らが、市役所で浅井由崇市長と伊藤篤哉議長に要望書を手渡した。商議所は「議会日程によっては落札から着工まで3カ月待つこともある。安全で安心な施工には円滑な契約執行が不可欠だ」と話した。
 浅井市長は「条例を見直すことで事業者の負担を軽くしたい。市議会と協議して対応する」と答えた。
【加藤広宣】
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