豊川市小田渕町2のわたなべ珈琲店で「こんだけんじ&さかきばらのぶよコラボ展」が開かれている。26歳の若さで亡くなった同市の近田賢治さんが遺した写真と、豊橋市の日本画家、榊原伸予さんの絵画を並べた合同展。近田さんが生前に遺したメッセージとともに、何気ない日常を切り取った写真、榊原さんのほほ笑ましいイラストが来場者の心に響いている。10日まで。
近田さんは25歳でステージ4の大腸がんと診断され、闘病の末に2020年に早逝した。家族で組織する「チーム近田」が、最期まで前向きに生き抜いた軌跡を伝えようと展示会を続けている。
今回は、賢治さんの闘病ブログをもとに自費出版され、東三河の各自治体や小中学校などへも寄贈された絵本「毎日を楽しく生きるんだ」の挿絵イラスト原画3点と、賢治さんの写真9点を展示した。絵本のイラストを手掛けたのは、母の真弓さんと同級生だった榊原さんだ。前回の展示会の際に「次はコラボで」と交わした約束を今回実現させた。
榊原さんは日本画材で描いたかわいらしい原画以外に、近田さんが撮影したネモフィラの写真に合わせた美しい日本画2作も出展している。原画の下には近田さんが遺した胸を打つメッセージ3点を掲示。これは「己書おおらか道場」の岩間美枝子さんが味のある文章でしたためたものだ。また、真弓さんの同級生である藤田賢一さんも趣旨に賛同、近田さんの撮影した「大和の大いちょう」の横に、同じ木を撮った作品とメッセージを寄せている。
期間中は店内で絵本を自由に閲覧できる。命の輝きを感じさせる空間となっており、真弓さんと父の英生さんは「皆さんのご縁のおかげで、賢治の過去と今が融合した、ほっとする空間になった。前向きな気持ちを感じてもらえたらうれしい。彼が忘れ去られるのが本当の死。人の心にいつまでも生き続けてもらいたい」と話している。
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愛知県豊橋市生まれ。大学卒業後、校閲記者として入社。1年後に報道記者に転身した。2020年から報道部長。芸術、福祉、経済・奉仕団体などを担当する。趣味は、かなりジャンルに偏りのある読書と音楽鑑賞。思考のそっくりな一人娘と趣味を共有している。
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