プロバスケットボールBリーグ「三遠ネオフェニックス」を運営するフェニックスの岡村秀一郎社長は5日夜、新アリーナを巡る住民投票(7月)について「豊橋の選択とフェニックスの未来は重なる」と述べた。豊橋市の「ホテルアソシア豊橋」であったサンクスパーティーでの発言。フェニックスの社長が豊橋公園東側エリアの再整備と住民投票について発言したのは初めて。
岡村社長は「三遠を笑顔と活力にあふれる地域とするクラブ方針は、豊橋公園の再整備事業と重なる」と述べた。事業継続の賛否を問う住民投票の意味について「テニスや武道といった幅広いスポーツ施設をはじめとする公園東側エリアの再整備が問われている。新アリーナはその一つで、フェニックスもその利用者の一人。今の世代が次の世代へつなぐ重要な選択となる」との認識を示した。
そのうえで「住民投票で否決されれば、27年度以降のBプレミアの参加資格を失う」とし、住民投票の結果を注視する姿勢を示した。
豊橋公園東側エリアの再整備と新アリーナを巡っては、昨年11月の豊橋市長選で当選した長坂尚登市長が事業契約の解除を掲げている。一方、7月の住民投票が市議会で決まり、長坂市長は「結果を尊重する」と発言している。
岡村社長は取材に「クラブは百年先の三遠を笑顔にすることを理念に掲げている。住民投票は豊橋の未来を占う重要な選択だ。市民が自分ごととしてとらえてほしい」と願った。
豊橋公園再整備事業や新アリーナとBプレミアに関して、社長自らが初めて公の場で発言したことについて「5月15日に住民投票が行われることになった。これまで静観を通してきたが、メッセージを発信せざるを得ない状況と判断した」と真意を明かした。Bリーグ憲章では政治活動を制限しており、メッセージの内容はリーグにも確認済みという。
パーティーでの発言や取材への回答を含め、より詳細な公式メッセージを9日、クラブのホームページで発信する。
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愛知県田原市出身。高校卒業後、大学と社会人(専門紙)時代の10年間を東京都内で過ごす。2001年入社後は経済を振り出しに田原市、豊川市を担当。20年に6年ぶりの職場復帰後、豊橋市政や経済を中心に分野関係なく取材。22年から三遠ネオフェニックスも担当する。静かな図書館や喫茶店(カフェ)で過ごすことを好むが、店内で仕事をして雰囲気をぶち壊して心を痛めることもしばしば。
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