日大三(西東京)は創部100年超の名門校。春夏通算40回の甲子園出場経験があり、夏2回、春1回の優勝を誇る。卒業生に日本ハムの山崎福也投手、広島の坂倉将吾捕手らがいる。
日大三は西東京大会では6試合で63安打51得点を記録し、打ち勝つ野球を得意とする。主将の本間律輝選手は決勝で3安打5打点の大活躍。広角打法が持ち味で、逆方向への本塁打も打てる。4番の田中諒は2年生ながら長打力は屈指だ。
主戦は3年の近藤優樹投手。西東京大会で3試合に先発し、防御率1・50と安定感抜群だ。130㌔後半の直球と大きなチェンジアップをコーナーに投げ分ける技巧派右腕。準決勝、決勝と一人で投げ抜き、スタミナも十分だ。
一方の豊橋中央は初の甲子園出場。愛知大会で打率3割5分4厘、総得点54、盗塁15を記録し、県内屈指の攻撃力と機動力で勝ち上がった。特に、主将の砂田隆晴選手はチーム最多の7打点で主軸。松井蓮太朗選手は4割超えの打率で6打点。投げては髙橋大喜地投手が3試合連続完投勝利でチームを勢いづけた。
豊橋中央は、近藤投手を早い回から攻略できるかがポイント。ヒントは西東京大会決勝の東海大菅生の攻撃だ。四回、五回に計4点を奪った。注目は四回に安打を放った4人のうち3人が左打者。近藤投手の被打率は大会全体でも左打者の方が高い。左の成瀬太陽選手、松井選手、中立大翔選手が甘い球を逃さず打てるか。決勝で見せたように機動力を絡ませ、点を奪えるかに注目だ。
懸念は投手陣の駒の少なさ。近藤瑠生斗選手と花井成次選手の三遊間を中心に堅守のチームだが、決勝では5失策だった。守備の立て直しを図り、髙橋投手らを盛り立てたい。
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1998年浜松市生まれ。昔からの夢だった新聞記者の夢を叶えるために、2023年に入社した。同年からスポーツと警察を担当。最近は高校野球で泥だらけの球児を追いかけている。雨森たきびさん(作家)や佐野妙さん(漫画家)らを取り上げた「東三河のサブカルチャー」の連載を企画した。読者の皆さんがあっと驚くような記事を書けるように日々奮闘している。趣味はプロ野球観戦で大の中日ファン。
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