豊橋市菰口町1の美術家でデザイナー、タイポグラファーの味岡伸太郎さん(77)が、特別講義「文字術講座」を全国各地で技楽。初回は北名古屋市の名古屋芸術大学で10日に開催し、これまで味岡さんが手掛けた文字デザインなどについて語る。
1984年に仮名書体「小町・良寛」を発表して以降、さまざまな文字デザインを手掛けてきた。最近では国際金融の「WISE(ワイズ)」のホームページや広告などに使う文字を担当した。手掛けた文字が、サントリーウイスキーやTOTOのウォシュレットの新聞広告のキャッチコピーに採用され、たまたま同じ日の新聞に見開きのように掲載され話題になったという。
「小町・良寛」は、漢字と仮名という全く構成要素が違う文字を使う日本語表記の特徴から発想した「日本語書体の多様化」の提案で、それは自ら使う書体は自ら作るという信念の具現化でもあった。それから約45年が経過し、その考えは進化を遂げ、「本文組用ゴシック」を含む230種に及ぶ「味かなシリーズ」や、水平垂直45度の「方眼」に円弧による仮名の「方眼S」、良寛の漢字書を直線で再現した「寛」を発表した。
さらにアルファベットと日本語の混植の指針となるであろう、欧文先行で始まったWISEの制定書体「WISE SANS JP」を制作した。それらを通して日本のタイプフェースとタイポグラフィーのあり方を講座で語る。
名古屋芸大以降は、崇城大学(熊本)、大阪芸術大学、名古屋造形大学、愛知県立芸術大学、武蔵野美術大学(東京)、ミームデザイン学校(同)などで特別講義を担当する。
味岡さんは「日本は数多くの漢字を使っていることもあり近年まで手書きが中心で、文字をデザインすることはアルファベットのみでタイプライターが普及した欧米に比べて遅くなった。今回の講演では、時代に合った文字の意匠について多くの人たちに伝えたい」と話す。
文字術講座の対談も予定しており、後日、YouTubeで公開するほか、年内の刊行を目指す著書にも収録する。名古屋芸大の特別講義は無料で一般聴講も可。希望者は特設サイトから申し込む。
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1973年生まれ、豊川市出身。建設業界に勤務後、96年に入社。2022年から豊川市を担当している。趣味は美術館巡り。ポッドキャストでラジオを聞くのも好きで、さまざまな番組を楽しんでいる。
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