豊川工業高が全日本製造業コマ大戦で優勝候補の企業チーム破る大金星

2017/04/14 00:00(公開)
大会で強敵を破ったチーム「乃木エボリューション」=豊川工業高校で
 角界もビックリの番狂わせだ。豊川工業高校(水野智久校長)の2年生4人が「全日本製造業コマ大戦G1日本大会」(1日、横浜市)に出場し、優勝候補の企業チームから金星を挙げた。11月の全国高校生コマ大戦では“横綱”を目指す。
 主に製造業17社と高校3校の全20チームが全国から集結し、小さな土俵の上で、各自が試行錯誤を重ねて開発したコマを回し、ぶつけ合う。
 豊川工高は1回戦でエース企画(大阪)と対戦。2戦先勝方式で、1本目は同時に場外に出て引き分けとなったが、2、3本目は相手のコマをはじき飛ばし、軍配が上がった。技術でも経験でも上回る企業を下し、会場の観衆からはどよめきの声が上がった。
 昨年11月の全国高校生コマ大戦刈谷場所で、当時3年の先輩たちが準優勝し、出場権を得た。旋盤機で30個以上も試作を重ね、先輩から受け継いだコマを改良。「先輩達の想いとかいろいろ詰まってるやつ」と名付たコマは、銅タングステンや芯(しん)に炭素鋼を使って重くし、表面には突起物を付け、衝突に強くした。アイドルグループ乃木坂46のファンだった卒業生と共に戦うため、チーム名は「乃木エボリューション」だった。
 2回戦で高橋鉄工所(碧南市)に敗れたが、初戦で土を付けたエース企画は敗者復活戦から3位までのし上がった。自信につながる白星に、主将で電子機械科の小川巧さんは「全員の頑張りで1勝できてよかった」。先輩や仲間との結束力で“番付”は上がった。次に見据える11月の高校生大会へ仕切り直す。
(由本裕貴)
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