蒲郡・三谷水産高がメヒカリで魚醤づくり

2017/05/13 00:01(公開)
メヒカリのアラを専用機械に入れる生徒たち=豊橋市花田町のイチビキ工場で
 県立三谷水産高校(蒲郡市三谷町、丸﨑敏夫校長)は今年度、蒲郡の漁港で揚がる深海漁メヒカリを活用した魚醤(ぎょしょう)の商品開発を、しょうゆ製造メーカー・イチビキ(名古屋市)と共同で始めた。カガミガイの魚醤に次ぐ第2弾。今回は豊橋市内の水産加工業者「まんてん」(黒田孝弘社長)が協力し、普段は廃棄されてしまうメヒカリ頭部や骨の「アラ」を使って有効活用を探っていく。
 メヒカリは通称名で本来は「アオメエソ」。遠州灘から紀伊半島東岸にかけた太平洋の水深約200㍍で取れ、蒲郡市では形原、知柄の両漁港で水揚げされる。黒田社長の会社では学校給食用などに加工しているが、1匹あたり4割ほどのアラが生じて廃棄処分されるという。
 同校はメヒカリのアラを有効活用しようと水産食品科3年素材研究商品開発班の5人が取り組むことにした。昨年度は、三河湾で採れるカガミガイを活用した魚醤づくりをイチビキと共同開発しており、今回は第2弾となる。
 11日には豊橋市花田町のイチビキマーケティング本部に生徒が訪れ、メヒカリのアラ200㌔分を使って仕込みを行った。生徒たちは塩と麹(こうじ)を混ぜた。
 同社で発酵させて11月に同校で行われる「水高祭」での出品を目指すという。
 大竹泰誠君(17)は「メヒカリは子どものころから良く食べてきた。カガミガイを超える味になれば」と意気込んだ。
 イチビキマーケティング本部研究開発部の西村篤寿部長は「深海魚を使うのはこれが初めて。出来上がりが楽しみ」と期待を込めた。
(安藤聡)
仕込みを行う生徒たち=同
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