桜町連区に特別検討委が発足
豊川市八幡地区のスズキ跡地予定地への大型商業施設・イオンモールの進出計画を受け、地元の桜町連区(鈴川智彦連区長)に関係機関でなる「イオンモール進出に伴う特別検討委員会」が発足した。交通渋滞や事故対策など生活への影響を話し合い、市への要望をまとめていく。
委員会は連区に属する桜町、蔵子、農ヶ上、小田渕、野畔(のぐろ)の各町内会と、桜町小や代田中学校、子ども会、PTA、老人会、消防団、交通指導員、少年補導員、市議など、あらゆる関係機関の代表者で構成。桜町地区市民館での初会合には26人が出席した。
計画地の1㌔圏内に桜町小が位置することから、子ども会やPTAからは来店客の交通集中による通学への影響を心配する声が上がった。実際にモールが進出した地域では狭い生活道路に進入する車が続出し、通学路が危険にさらされる恐れがある。舗装で確保されている歩道を、柵を伴う安全な歩道に強化させる案も出た。
また、これまでもスズキの従業員には通学路を極力避けるルートでの通勤を要望しており、今後はこのような具体的な要望案もまとめていく。娯楽施設の出店も予想され、非行防止や青少年の健全育成を図る対策も求められる。
スズキは来年7月に生産を終了する。市はイオンモール側の出店計画案を受け、交通量の調査を経て、新たな信号機の設置や道路の拡幅など周辺環境の整備に乗り出す。鈴川連区長は「市が青写真を出してからではなく、今のうちに地元の考えをまとめておくことが重要。市の発展を望み、進出を楽しみにする声は多いが、地元住民が迷惑をこうむる事態は避けなければならない」と話している。
(由本裕貴)