箱根駅伝の1区4位に入った豊川高校出身の近田陽路選手(中央学院大4年)が、「愛知製鋼」に入社することになった。「ニューイヤー駅伝でチームの勝利に貢献し、将来はマラソンで勝負したい」と意気込んでいる。
箱根で中央学院は10時間54分51秒で総合11位。7年ぶりのシード権獲得にあと一歩届かなかった。
当初はエース区間の2区も想定されていた。だが、後半のアップダウンへの適性から2区を後輩の市川大世選手に託し、自身はスピード勝負の1区へ。「六郷橋を越えてからの気持ちの勝負。自分には1区が合っていた」と納得してのスタートだった。
ハイペースの展開となったが、昨秋の予選会で冷静だった。「昨年区間賞の吉居駿恭選手を想定してずっと準備してきたので、前半は余裕を持てた」と振り返る。首位と2秒差でたすきをつなぎ、エースの責任を果たした。一方で、区間新をマークした青木瑠郁選手(国学院大学4年)に届かなかったことには「気持ちが足りなかった」と悔しがる。
豊川では「3~4番手」の選手だった。3年生の全国高校駅伝では3区を走り33位。中央学院大の川崎勇二監督の指導でハングリー精神を養った。4年間でハーフマラソン約20本に出場し、1年ごとに自己記録を約1分更新し続けた。
その成長の裏には、2人の先輩の存在がある。一人は吉田礼志選手(Honda)。「背中で手本を見せ、有言実行する姿には説得力があった。努力は無駄ではないと、意識を変えてくれた」と感謝する。もう一人は、工藤巧夢選手(プレス工業)だ。工藤選手が提唱した「50㍍全力理論」に近田選手は「50㍍を8秒で走れたら、次は100㍍を16秒、それを400㍍、ハーフマラソンへと伸ばしていく。現実的には無理だが、長距離は自分で限界を作ったら終わり。ポジティブになれた」と自らの走りに取り入れた。
愛知製鋼は3年生の時から熱心に誘っていた。ニューイヤー駅伝に41回出場する強豪だ。「目立ったタイムがなかった自分を、早い段階から信じてくれた。恩返しがしたい」
将来は、自身の持ち味である粘り強さを武器にマラソンへの挑戦も見据える。「自分がどれだけ強くなったかを先輩や同期に見せつけるチャンス。負けないように頑張りたい」と笑顔を見せた。
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1998年浜松市生まれ。昔からの夢だった新聞記者の夢を叶えるために、2023年に入社した。同年からスポーツと警察を担当。最近は高校野球で泥だらけの球児を追いかけている。雨森たきびさん(作家)や佐野妙さん(漫画家)らを取り上げた「東三河のサブカルチャー」の連載を企画した。読者の皆さんがあっと驚くような記事を書けるように日々奮闘している。趣味はプロ野球観戦で大の中日ファン。
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