「女子だから」と諦めない環境を 硬式野球チーム「愛知三河ガールズ」がクラファンで支援募る

2026/01/29 00:00(公開)
愛知三河ガールズの皆さん(提供)
愛知三河ガールズの皆さん(提供)

 豊川市を拠点に活動する東三河唯一の中学女子硬式野球チーム「愛知三河ガールズ」が、練習環境の改善と遠征費の確保を目指し、クラウドファンディング(CF)に乗り出した。結成から1年になるが、トイレや更衣室もない過酷な環境下で白球を追う選手らは、「女子が野球を続けるのが当たり前の文化」を地域に根付かせようと、支援を呼び掛けている。今月末まで。 

 

 チームは2024年4月、女子野球の活性化を掲げて発足。当初は4人からのスタートだったが、現在は豊川、豊橋、田原の各市などの小学4年から中学2年までの14人が集まる。男子主体のチームでは体格差や孤立感に悩む女子選手も多い中、女子同士で高め合える貴重な居場所となっている。 

 

 中学進学を機に競技を断念せざるを得ない女子選手は少なくない。小学生時代は男子に混ざりプレーできても、中学ではパワーの差から活躍の場が限定されていくからだ。代表の老平猛仁さんは「受け皿がなければ才能ある選手が辞めてしまう。まずは形を作ることが先決だった」と振り返る。豊川市立東部中学校1年の鈴木明衣菜さん(13)も「このチームがなければ別の部活に入っていた。今は仲間と会えるのがうれしい」と笑顔を見せる。保護者の冨安健公さん(38)も「娘が楽しそうにプレーする姿に救われた」と、家族にとっても大きな支えになっている。

 

 一方で、活動環境は厳しい。主な練習場所の河川敷にはトイレや更衣室がなく、近くの神社のトイレを借り、車中での着替えを余儀なくされている。市立中部中学校2年の豊田桃子主将(13)は「着替えの場所があるだけで、もっと練習に集中できる」と切実だ。夜間照明もなく、日没後はヘッドライトを頼りに練習することもある。保護者代表の豊田玄容さん(46)は「室内練習用のビニールハウスや着替え用テントがあればうれしい」と願う。また、女子チームは県内に2チーム、東海3県でもわずかしかないため、練習試合や公式戦は遠征が基本だ。週末は都内や関西へ向かうことも多い。支部からの補助はわずかで、保護者が負担する遠征費は一人年間数十万円に及ぶ。

 

 目標は公式戦での初勝利だ。昨年11月、単独チームとして初めて出場した大会では4戦全敗だったが、待望の初得点を記録した。9月に就任した岡義紀監督(29)は「見違えるほど成長している」と目を細める。豊田主将は「まずは1勝。仲間に恵まれ幸せ。精いっぱい頑張りたい」と前を向く。  

 

 28日現在、目標金額100万円のうち23万3円が集まっている。CFで集まった資金は、ネットや防音設備、遠征費に充てられる。返礼品には応援グッズやスポンサー名の掲載などが用意されている。支援は専用サイトから。入部希望などの問い合わせは老平さん(090・4182・3035)へ。

打撃練習する選手たち
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北川壱暉

 1998年浜松市生まれ。昔からの夢だった新聞記者の夢を叶えるために、2023年に入社した。同年からスポーツと警察を担当。最近は高校野球で泥だらけの球児を追いかけている。雨森たきびさん(作家)や佐野妙さん(漫画家)らを取り上げた「東三河のサブカルチャー」の連載を企画した。読者の皆さんがあっと驚くような記事を書けるように日々奮闘している。趣味はプロ野球観戦で大の中日ファン。

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