昭和を代表する作曲家・古関裕而さん（１９０９～１９８９年）と豊橋市出身の妻・金子さん（１９１２～１９８０年）をテーマにしたＮＨＫ朝ドラの実現に向け、講演会と演奏会が30日、同市公会堂で開かれ、市民ら約３５０人が参加した。
　古関さんの出身地・福島市に住む古関裕而研究家の齋藤秀隆氏が、夫妻の生涯と古関さんの名曲を解説。金子さんが送ったファンレターを紹介し、「魅力的な手紙を受け取った古関さん。手紙のやりとりの後、豊橋を訪れ『私にはあなたしかいない』とプロポーズした」と説明した。
　金子さんの母校・県立豊橋東高校の吹奏学部と弦楽部が、古関さんが作った行進曲「オリンピック・マーチ」や全国高校野球選手権大会歌「栄冠は君に輝く」などを演奏。古関さんが手掛けた豊橋市歌も全員で歌い上げた。
　両部から41人が参加し、吹奏楽部の２年・村田ななみ部長は「２人の生い立ちを知ることができました」、弦楽部の２年・神村千智部長は「金子さんのような先輩がいることがうれしい」と話し、朝ドラ実現に期待を寄せた。
（中村晋也）