新型コロナウイルスの影響で、祭りも形を変えつつある。地域の祭りは中止したり、規模を縮小したりするなどの形が取られているが、県内外から多くの人が訪れる夏のイベント「にっぽんど真ん中まつり」(どまつり)と、「世界コスプレサミット」が今夏は、いずれもオンライン形式での開催となることが決まった。「3密」を避ける「新しい生活様式」に従ったスタイルとなるか。
「どまつり」は例年、8月下旬に開かれ、海外を含めた約200チームが出演。名古屋を中心に各会場で地域色を取り込んだ踊りを披露する。東三河からの参加チームもあり、来場者数は4日間で200万人を超える夏の大イベントだ。
22回目となる今回は初めて「テレどまつり」と銘打っての開催となった。参加チームがそれぞれの地域で撮影した映像(チーム演舞)を編集し、事前にどまつり事務局に送る。その映像を8月28~30日、オンライン会場で配信する。サイトは「YouTube」や「ニコニコ」を想定している。
日程は28日が「アーカイブどまつり」と題して過去の貴重な映像や昨年の様子を放映。29、30の両日にエントリーのあった動画を放映し、30日に表彰式を実施する。
「テレどまつり」の参加条件は「楽曲に地元の民謡を取り入れる」「1チームは2人以上で」「動画再生時間は5分以内」など。応募締め切りは7月31日で、動画の送信(ファイル転送サービスを利用)は8月11日締め切り。
審査は「どまつり性」(地域性)、エンターテインメント性に、感動点を加味して判断するとしている。
演舞の背景などに、ご当地ならではの特色を生かせる点がポイント。初参加の人、地域の祭りが中止となり、活動できない人、海外在住者にも広く参加を呼び掛けている。一方で、楽曲の著作権、肖像権などが従来以上に厳しくなるので注意が必要だ。
さらに、本祭のフィナーレとなる大総踊りをオンラインで開催、1人だけでも参加したい人向けに開催するとしている。
詳細は「どまつり」事務局のサイト(https://www.domatsuri.com/tele_domatsuri/)から。
一方、世界コスプレサミット(WCS)運営事務局は、今年のコスプレサミットを中止し、オンラインに変えて開催すると発表した。例年は名古屋・栄周辺で開かれており、国内外からのコスプレーヤーが集う一大イベント。大村秀章知事や名古屋市の河村たかし市長も登場するなど、「コスプレの聖地」としてにぎわっていた。
事務局は新型コロナウイルスが終息しないため、代替案を検討。楽しみにしていたコスプレーヤー、カメラマン、スポンサーやファンの期待に応え、来年の開催実現につなげようと、8月1、2日の両日、オンラインスタイルで開催すると決定した。
詳細は7月1日に発表する。
(山田一晶)