蒲郡市の有志らでつくる「『蒲郡の夢』を語る会」は18日、書籍「蒲郡の夢 滝信四郎が蒔いた種」の出版記念イベントを蒲郡クラシックホテルで開いた。同書は、蒲郡の観光の礎を築いた実業家、滝信四郎氏の孫で、市特別観光大使を務める滝富夫氏が監修した。
富夫氏は、自身の記憶があるうちに信四郎氏の活動や言動、考え方を後世に残そうと出版を企画した。今年3月に市やクラシックホテルの協力で、信四郎氏の生涯と、その遺志を継ぐ人々を描いた本として完成し、5月に市内の公共施設へ配られた。
イベントは、語る会が蒲郡を愛し観光発展に尽力した恩人、信四郎氏の事績を再評価し、後世に語り伝えようとの思いで企画した。
この日、滝家をはじめ、市内外から約220人が参加。富夫氏は祖父の思い出を語り「信四郎さんは竹島に橋を架け、弘法大師像を造ったが、それ以上の計画を考えていたと聞いている。蒲郡のために夢を持った人がいたことを覚えてもらえればうれしい」と語った。
その後、市内で耳鼻咽喉科を開業する落語家の駒久家南朝さんが、信四郎氏を題材にした落語を披露。また、富夫氏が幼少期に同ホテルで食べた思い出のビーフカレーが参加者に振る舞われた。参加者は、富夫氏が語る本制作の裏話に耳を傾けた。
会発起人で市観光まちづくりビジョン推進委員会委員長の小池高弘氏は「信四郎さんが描いた夢をわれわれがしっかりと形にしていくことが恩返しになる。これからも観光発展に努めたい」と話した。
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愛知県蒲郡市生まれ。2020年、地元蒲郡が好きで東愛知新聞社に入社。同年から蒲郡担当、市政や地域行事、文化など全般を取材。ドローンを使って東三河の名所を空撮したルポ「大二朗記者の空からの訪問」を不定期連載。これまで、三河大島や三河国分尼寺跡、日出の石門などを空撮してきた。ドローン技術向上のため、国家資格「一等無人航空機操縦士」を24年に取得。読者の皆さんが楽しんでもらえる記事と記憶に残る写真を掲載できるよう、日々、頑張っていきます。
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