エニシング「前掛けファクトリー」が1周年

2020/07/07 00:00(公開)
西村社長と織機が並ぶ前掛けファクトリー=豊橋市大岩町で
西村社長と織機が並ぶ前掛けファクトリー=豊橋市大岩町で
 前掛け専門店「エニシング」(西村和弘社長)が、豊橋市大岩町に建設した生産工場「前掛けファクトリー」がオープン1周年を迎えた。年間8万枚を生産し、国内はもとより、世界へ販売している。
 同社は元々、オリジナルTシャツの会社として西村社長が創業した。豊橋で日本伝統の「帆前掛け」職人と出会い、この道に入ることになった。豊橋の前掛け生産工場の一つが廃業することになり、機械設備を引き取り、工場を建設した。
 工場内では9台の織機などが稼働する。トヨタ自動車の前身「豊田式織機」やスズキ自動車の前身「鈴木式織機」でつくられた100年以上前の機械も稼働している。あえて古い機械を使うのは、太い糸から厚い生地をつくる前掛けの生産工程に適しているからだ。職人たちは20代、30代の若い4人が働く。古くからある伝統に新しい息吹を吹き込む。
 近年は酒屋、飲食店など従来からの顧客に加え、誕生日や還暦祝い、店の周年記念、バーベキューなどアウトドア用品としても用途が広がる。海外ではミュージアムショップでの販売やレストランなどで使われ、「スタイリッシュでかっこいい」と評価される。トヨタグループの海外への土産品や、大手飲料メーカーが関連する飲食店に配布するケースもあり、着実に需要が伸びている。
 JRさわやかウォーキング、二川宿本陣まつりなどと連携し、工場見学を実施、多くの人たちに魅力を伝えている。
 西村社長は「豊橋から発信を続け、新しい前掛け文化を築いていきたい」と意気込む。同社の前掛けはオンラインショップなどで購入できる。
【竹下貴信】
今も活躍する100年以上前の織機
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1周年を迎えたエニシング前掛けファクトリー
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