目指すは令和の寺子屋 豊橋の「高洲学び方広場」

2022/12/05 00:03(公開)
子どもたちが協力して答えを考える=高洲町公民館で
 豊橋市高洲町の町自治会長で元教員の安藤正紀さん(67)が、町公民館で毎週土曜「高洲学び方広場」を開いている。町内の小学4年から中学3年の子どもが対象で「令和の寺子屋」を目指している。
 昨年スタートした。きっかけは安藤さんが交通安全の立ち番をしていたとき、小中学生の孫のいる祖母たちから、孫の学習について相談を受けたこと。
 指導には、オランダで発展した主体的、協働的に学ぶため方法「イエナプラン」を取り入れた。授業料は無料だ。
 小学4~6年と中学1~3年の2クラスがある。両クラスとも、最初は自身でやることを決め、分からないことがあったら安藤さんに質問する。例えば、▽教科書の「対称な図形」の12~25㌻の問題を解く▽教科書の「握手」の14~23㌻を二度読み、登場人物の言動を表す語句をノートに書くーなど。分からないときは、質問して教えてもらう。
 後半は時事問題などについて子どもたち全員で議論しながら学ぶ。これまでにウクライナ情勢、参院選、エリザベス女王などをテーマに学習した。また季節に応じ、桜、紅葉などを学んだ。互いに議論する、答えを考え出すことで、考える力が着いていく。紅葉はなぜ色づくのかを出題し、子どもたちが一緒になって考え、答えを出していく。安藤さんは巧みに議論を導く。
 やる気を引き出す工夫もする。その一つが「モンチッチカード」。安藤さんが教員時代から活用しているもので、付箋紙に手描きでサルの絵を描き、吹き出し部分にコメントを書く。答えを出すともらえ、集めている子も多い。
 小学5年の荒木まこさんは「広場に通うようになり、これまで興味がなかった歴史が好きになった。いろいろなことが学べるので、これからも通います」と話す。
 保護者からの評価が高い。木部佳代子さん(44)は「子どもが時事問題をを楽しみにしており、習ったことを踏まえて私に関連する問題を出してきます。歴史にも興味を持つようになった」と目を細める。戸澤和俊さん(50)は「家では勉強しない子が、広場ではしっかりと学びます。町内なので歩いて通える。安心して送り出せるのも良い」と語る。
 安藤さんは「子どもたちに学び方を伝えるために頑張っている。1週間かけて少しずつ準備を進め、当日を迎えます。75歳までは頑張りたい」と話した。
【竹下貴信】
個別対応も
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