ドローンの魅力と可能性

2023/02/23 00:00(公開)
中西さん㊧と、インストラクターの百嶋さん=豊橋ドローンカルチャースクールで
TDCSの中西さんと百嶋さんに聞く

 ドローンが人気だ。個人では手軽で「映える」撮影ができると評判。企業や行政機関も業務の効率化などに活用している。東三河では「とよはし産業人材育成センター」がドローン国家資格試験会場に選ばれた。だが、多くの人にはまだまだ未知の世界。豊橋市下地町でドローン教室「豊橋ドローンカルチャースクール」(TDCS)を開く中西孝光さんと、インストラクターの百嶋彩香さんにその魅力を聞いた。
 TDCSは約5年前に開校した。中西さんが社長を務める「誠光通信」のドローン事業の一つだ。ドローンに出合ったのは約10年前。「驚いたのは、何も操作しなくても自動でホバリング(空中静止)する点。ラジコンヘリコプターでは、バランスを取るのが非常に難しい。ドローンは操縦の難度が低く、ラジコンを触ったことがない人でも扱いやすい。人気になるなと思った」
 百嶋さんは、2年前に入社。初めてドローンに触れた。「機械音痴ですが、それでもすんなり操縦できました。思っていたより簡単。初心者でもできるんだなと感じました」と話す。
 実際の操作はラジコンと似ている。プロポーショナルコントローラー(プロポ)やアイフォーン、タブレットなどで直感的に操縦できる。カメラ搭載機なら、映像をプロポやタブレットに映して操作できる。
 空撮が簡単にできるため、写真が趣味の人は手持ちカメラで撮れない景色を求め、ドローンを活用しだした。SNSユーザーからも人気が高い。百嶋さんは「鳥の目線で風景を楽しめる。テレビでしか見られなかった景色が、自分の手で撮れる」と語った。
 行政や企業は、施設の点検や整備、パトロール、農薬散布、荷物の搬送、災害の調査などに役立てている。
 通販サイトなどから簡単に買えるが買えばすぐ飛ばせるわけではない。コンピューターの初期設定にも似た作業が必要だ。「説明書の物足りなさなど、業界にはサポート不足を感じる」と中西さん。
 ドローンを正しく運用するには電波法や航空法など法律が密接に関わってくる。「誰でも手軽に操作できる一方、しっかりした法律の知識が必要。知らなかったでは済まず、責任感を持って扱ってほしい」と中西さんは語る。
 ドローンを始めたいが、ライセンスや機材など分からないことが多い。そんな人にはスクールへの相談や利用がお勧めだ。TDCSは、ライセンスの相談や民間資格取得の指導、機器のセットアップまで教える。予約制で講義を受けられる。JUIDA認定校で、国家資格を取得する際の講習が一部免除になるなどの特典もある。
 豊川市と新城市による「東三河ドローン・リバー構想推進協議会」など、行政もドローン活用に取り組む。消防のドローン飛行隊もある。
 「普及の加速には、行政や著名人の後押しが必要と思う。東愛知新聞が立ち上げたドローン協議会も、積極的に活動すれば少しずつ流れができてくるのでは。障害者の就労支援に活用するなど、趣味やビジネスだけでなく社会福祉にも役立てほしい」。中西さんは、ドローンの未来に思いをはせた。
【夏目敬介】
本体、コントローラー、バッテリーが基本のセット
TDCSの室内練習場
続きを読む

購読残数: / 本

この記事は登録会員限定です
この記事は有料購読者限定記事です。
別途お申し込みをお勧めします。
最新記事

日付で探す

虹の森 光生会 住まいLOVE不動産 さわらび会 蒲郡信用金庫 藤城建設 パーソナルカラー診断の名古屋・愛知
158商品のおすすめドッグフードを比較 hadato 肌を知る。キレイが分かる。 全国郷土紙連合 穂の国