地球温暖化で近年は激甚化した大雨災害が頻発している。南海トラフ地震と津波防災、発災後の避難所生活など課題は山積する。少子高齢化の影響で地域の暮らしを支えたシステムの見直しを求める声もある。
2期目を目指す浅井氏は「誰もが誇れるまち・豊橋」をセカンドステージの合言葉に掲げている。
就任当初の2020年は新型コロナウイルス禍に見舞われ、医師会をはじめとする「3師会」と連携して治療やワクチン接種などあらゆる面で協力関係を築いて「豊橋モデル」を率先した。昨年度には市民病院に感染症専用病棟が完成。2期目では、東三河の高度医療を支える市民病院の機能をさらに拡充する。
豊橋公園での多目的屋内施設(新アリーナ)は事業契約を結び、本格着工へとこぎつけた。新アリーナはにぎわいを生む集客施設である一方、地震や豪雨など頻発化と激しさを増す自然災害に備えた広域防災拠点としての機能も期待される。
長坂氏は「ごみの個別回収」を暮らしの重要施策の一つに挙げる。「市議約10年の活動でもっとも身近で重要な課題と痛感した」と語る。
子どもから目が離せない親、足腰の弱った高齢者には自宅前でごみを回収してくれるサービスは魅力的に映るとみる。ごみ置き場を管理する自治会の負担も大幅に減ることが見込まれる。希望者向けに一部地域で有料回収とする。まずは実証実験で成果や課題を洗い出す考えだ。
地域に根差した自治会や学校PTAの改革にも着手する。時代の変遷で市政の補完機関となった点に異議を唱える。
昨年6月に東三河を襲った豪雨災害を踏まえた水害対策では、プライベートテントなど避難所物資の充実も掲げた。
新アリーナなどの整備が本格化する豊橋公園を一大防災拠点とする案を掲げた。新アリーナと災害対策本部がある市役所を核に郊外の防災拠点とをつなぐ。
避難所の改善で、多様な被災者同士が安心して暮らせる環境作りにつなげる。避難所となるすべての体育館に簡易型プライベートテントを配備させる。衛生環境の改善による感染症対策で、災害関連死も防げる。
ガス機器などの燃料備蓄に役立つ「災害用バルク」をエリアごとに設ける。ペット同伴者に配慮した「動物防災リーダー」の育成や避難所となる体育館への冷暖房の導入で過酷な避難所生活の改善を図る。
地域の薬剤師との連携で、災害時に必要な医薬品確保に努める。災害廃棄物の処理計画見直しにも着手したい考えだ。
(終わり)
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