豊橋・春夏秋冬叢書の「山頭火を歩く」 中国で翻訳され出版

2023/09/06 00:00(公開)
日本語版㊧と中国語版の「山頭火を歩く」を持つ味岡さん=春夏秋冬叢書で
 豊橋市菰口町の地域出版社「春夏秋冬叢書」が、2003年に発行した「山頭火を歩く」が中国語に翻訳され、北京の「北京総合出版」から今年7月に発刊された。
 俳人の種田山頭火(1882~1940年)が晩年の1939年4月17日~5月5日、知多半島から篠島を経由し、渥美半島から豊橋、豊川、新城、遠州、伊那を巡る旅をした。その記録が残っている。記録に沿って同じ季節に、出版社代表の味岡伸太郎さんと、蒲郡出身の写真家山本昌男さんが巡り、味岡さんが文を、山本さんが写真を担当して出版した。
 山頭火の残した俳句や日記を載せ、味岡さんが現地に行って感じたことや解説を書き、山本さんが撮影した写真を添えた。宿泊したと思われる宿なども紹介する。
 21年5月に中国総合出版からメールが届いたのが始まり。「紹介されている宿は今もあるのか」の問い合わせなど、何度もやりとして出版につながった。中国版の表紙の文字は味岡さんがデザインした。一方で中国では検閲が厳しいこともあり、日中戦争など戦争について書かれた部分はすべて削除されたという。
 山本さんは「とても楽しい撮影の旅だったことを覚えている。実際に歩いてみて、山頭火の詠んだ句の意味も理解できた。中国でも出版されてうれしい」と話す。味岡さんは「山頭火の句は音感がとても良い。中国の皆さんに感じてほしい」と期待する。
 「山頭火を歩く」の日本語版は今でも購入できる。問い合わせは春夏秋冬叢書(0532・33・0086)へ。
【竹下貴信】
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