毎年10月の初めに夫のマークと一緒にデンマークのビルンという小さな町に出かけます。人口はたったの6700人ほど。「レゴ」の生まれた町で開かれる「レゴシリアスプレイ」のグローバルミーティングに参加するためです。実は夫とのなれ初めがこの「レゴシリアスプレイ」。
え? レゴは子どもの遊び道具では? と思うかもしれませんが「レゴシリアスプレイ」は大人のために開発されたレゴブロックを使った研修やワークショップのことです。私たち二人はその認定ファシリテーターで、2018年にタイであったアジアミーティングで出会ったのです。
私を指導してくれた日本人トレーナーの石原正雄さんは、なんと豊橋市出身で、私と同じ小中学校の卒業生です。ちょうどその頃、私は「レゴシリアスプレイ」の理解を深めるために、石原さんの認定講座のアシスタントをしていました。このことにも何か深い縁を感じます。私と夫をつないでくれた、このミーティングは本拠地のデンマークだけでなく毎年世界各地で開催されているので、二人でできる限り参加しています。
グローバルミーティングは欧州からベルギー、オランダ、フランス、ドイツ、イタリア、スイス、イギリス、そしてアジアから日本、台湾、香港、中国、タイ、インド、南米ペルーやエクアドル、ブラジルなど、世界中からたくさんの認定ファシリテーターが集まるので、プチ同窓会のような雰囲気です。
ビルンには、レゴグループの本社をはじめ、創業者の家、レゴハウス、1968年に開園したレゴランド、そしてレゴランドホテルなどがあり、レゴ色でにぎわっています。レゴ社の歴史やレゴブロックの作品の数々を紹介しているレゴハウスは遊び心満載の空間になっていて、1階にあるレストラン「ミニシェフ」ではレゴブロックを組み立てて注文すると、ロボットが食事を準備してくれます。またレゴショップではデザイナーのサインの書かれた商品を見つけることができます。近くの本社ビルで働いているデザイナーたちがふらっと店に立ち寄り、サインをしているそうなのです。私が購入した小さな箱にもデザイナーのサインがあることに気づき、大感激です。
3日間にわたる勉強会と交流会が終わると、コペンハーゲンに数日間滞在することが私たちのお気に入りの過ごし方です。おしゃれなこの街での楽しみはおいしい食事とファシリテーター仲間と過ごす時間。今年は「チボリ公園」へ行ってみました。1843年に「階級の差別がなく、誰でも楽しめる場所」というコンセプトで開園した世界でも3番目の歴史を誇るテーマパークです。
日本でも有名なデンマークの童話作家のアンデルセンやウォルト・ディズニーも通ったといわれていて、アイデアの宝庫のような場所でワクワクします。アトラクションも豊富で、私たちは海賊船や360度自在に回る球体の乗り物、それから小さなジェットコースターを楽しみました。また美しく整備された庭園はハロウィーンの装いになっていて、実物大の売り物のゾンビの赤ちゃんが店から出て道をはっていたり、ハンバーガーショップには大きなクモの巣があったりと、なかなか凝った演出で、ここで働いている人たちも楽しそうに見えます。職場環境がいかに整っているかということは、とても大切なことです。レゴ社では残業をしていると、会社から心配されるそうです。従業員の幸せが会社の成功につながり、より良い社会環境につながっているということを、デンマークにいると強く感じます。社名の「LEGO」とはデンマーク語「leg godt(よく遊べ)」からの造語です。私が子どもの頃「よく学び、よく遊べ」という標語が掲げられていましたが、簡単そうな言葉ですが、とても奥深いのだと思います。
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