東三河が舞台の人気ライトノベル「負けヒロインが多すぎる!(マケイン)」。ブームの火付け役となった「推し旅」コラボの企画責任者、JR東海営業本部需要創出グループの2人にタイアップのきっかけや展望を聞いた。
【新連載】マケインの舞台裏-JR東海編
最終回:JR東海×マケイン×豊橋のこれから(10日)
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今後、豊橋とマケインはどのような未来を描いていくのか。
先行事例の「ラブライブ」では、2016年のアニメ化から8年たった今でも、国内外から聖地巡礼のために訪れる人たちが絶たない。その要因は舞台となった静岡県沼津市による積極的なプロモーションだ。地元企業、商店、観光地、地域住民などと連携し、街の活性化を進めている。商店街のアーケードにフラッグが飾られ、観光スポットにはパネル、お土産コーナーにはコラボグッズが置いてあり、日常から作品の世界観を楽しめる。22年から市などが「沼津地元愛まつり」と題し、主人公の9人組アイドルグループ「Aqours」のライブや物産展を継続的に開催している。
JR東海のラブライブコラボも今年で3年目。こうした市をはじめさまざまな事業者の取り組みが、沼津にとって「ラブライブ」が当たり前の存在となった要因なのだろう。
JR東海営業本部需要創出グループの福井一貴さん(40)は「ラブライブ」とのコラボとは違う面白さを感じているという。「私たちがラブライブとのタイアップを始めた頃には、作品はかなりの人に知れわたっていたし、沼津はもとから観光都市として人気のある場所で、我々の役割は限定的だった。一方で、マケインはこれからさらに多くの人に知ってもらえる可能性に満ちている。豊橋の全国的な知名度はまだまだ。難しさを感じる部分もあるが、マケインと豊橋のポテンシャルは底知れず、今後どういう展開になるか正直見えていないところがある。市や制作陣などと一緒に作品を育てていけたら」と声を弾ませる。
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沿線の魅力をPRするうえで、福井さんはマケインコラボ以前に豊橋に目を付けていた。2022年頃、市に「ゲームやアニメ作品とのコラボを豊橋でやりませんか」と提案したことがあった。市の担当者に「なぜ豊橋でコラボをするのか」と不思議がられたというが、福井さんには豊橋が「宝箱」に見えていた。「駅から徒歩圏内に、知名度抜群のヤマサちくわや昭和レトロ満載の水上ビルや商店街、文化の拠点のまちなか図書館など、『食べる』『見る』『体験する』がそろっている。少し離れればのんほいパークやブラックサンダーなどビックコンテンツもあり、コラボしたら面白そうな『宝』が眠っていると感じていた」という。
■続きは4月10日紙面をご覧ください。
・マケインコラボも新たなフェーズへ
・マケイン×豊橋の今後
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1998年浜松市生まれ。昔からの夢だった新聞記者の夢を叶えるために、2023年に入社した。同年からスポーツと警察を担当。最近は高校野球で泥だらけの球児を追いかけている。雨森たきびさん(作家)や佐野妙さん(漫画家)らを取り上げた「東三河のサブカルチャー」の連載を企画した。読者の皆さんがあっと驚くような記事を書けるように日々奮闘している。趣味はプロ野球観戦で大の中日ファン。
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