豊橋市の長坂尚登市長が契約解除を担当部署に指示した新アリーナ問題について、大村秀章知事は19日の記者会見で「三遠ネオフェニックスのホームアリーナ。契約解除でBプレミアのライセンスが取り消されることになる。豊橋市民はそれでいいのか。重大な関心を持って見守っていきたい」などと述べた。
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大村知事の発言要旨は以下の通り。
(長坂市長は)市長選の前から「新アリーナは契約を解除するんだ」とずっと言っておられた。ある意味「ワンイシュー」ですね。どのタイミングで言われるのかはありますが、就任初日に言われたのでしょう。公約との関係で言えば、そういうことになるんだろうなと見ています。
契約によりますと、市は6カ月前に通知すれば解除できるのでしょうが、前提として公益上やむを得ない事情が生じた場合などであって、今回はまったくそうじゃないと思う。そうなると違約金、損害賠償が発生する。県は当事者ではない。市長と契約の相手方との弁護士を交えた協議になる。そして違約金の支出は議決が必要になる。
もう一つ、いまBリーグ中地区で首位の「三遠ネオフェニックス」のホームアリーナにするというのでBプレミアに参画するというライセンスを10月に取得した。Bリーグのチェアマンは「アリーナがないならライセンスは取り消しになる」と発言された。東三河をはじめ、豊橋市に初めて誕生したプロスポーツチームを無しにしてしまう、ということを市民はよしとするのでしょうか。
私たちも東三河県庁をつくって地域を支援している。その人口の半分を占めるのが豊橋市。巨大な三河港の中心でもある。大きな関心を持って見守っていきたい。
なお、私たちは新アリーナの基本計画を作り、PFIを行ううえでの調査費について、2分の1を補助するということで昨年と今年で5500万円を立てています。昨年度分は執行しました。今年度の2750万円はまだ。やらないとなれば全額お返ししていただく。全体の額からすれば大したことはないですが。
新アリーナを造ってほしいという署名が始まっていると聞きます。選挙戦では長坂氏が4万5000票、あとの2人を足すと7万7000票。「アリーナ推進」票が多い。それでも止まってしまう、というのはどういうものか。
長坂氏は公約があるから「やります」とは言えないでしょう。もう一回民意を問う、というような話も出ているようですが、最後はそういう決着しかないのかもしれません。そこまでわれわれがとやかく言う話ではない。重大な関心を持って見守っていきたい。
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1967年三重県生まれ。名古屋大学卒業後、毎日新聞社入社。編集デスク、学生新聞編集長を経て2020年退社。同年東愛知新聞入社、こよなく猫を愛し、地域猫活動の普及のための記事を数多く手掛ける。他に先の大戦に詳しい。遠距離通勤中。
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