設楽ダム建設事業の本体工事着工式が23日、設楽町田口の奥三河総合センターであった。施工者の国土交通相中部地方整備局や水の恩恵を受ける東三河7市町村の首長らが参加した。
ダムは2034年完成予定。堤高129㍍の重力式コンクリートダム。豊川(とよがわ)流域の治水や農業、水道水確保を目的に設楽町内に建設される。23年には本流から山中のトンネルに水の流れを切り替えた。本体工事は鹿島建設、戸田建設、竹中土木の企業体が担う。
中部地整局の佐藤寿延局長は、建設にあたりダム湖の対象区域になる124世帯をはじめとした地権者の協力に感謝し、「ダム建設と地域振興の両輪を全力で回していくことを約束します」と式辞を述べた。
土屋浩町長は、2009年の建設同意から15年が経過し、完成時期が延びたことに触れ、「これ以上遅れることなく、ダム完成後も地域が廃れないよう、すべての関係者が責任を持って事業を進めなければならない」と述べた。続いて地元の衆院議員4人や江口幸雄副知事らが祝辞を述べた。
10年後の完成を見据えて建設工事現場を見学した設楽町立設楽中学校3年の小川蒼ノ介さんは「建設中だけでなく完成後も観光地としてさらに良くなると感じます」と期待の言葉を述べた。
佐藤局長や江口幸雄副知事、豊川水系総合開発促進期成同盟会長で豊橋市の長坂尚登市長らがくわ入れして工事の無事を祈った。
1973年に計画公表。2009年に民主党政権方針で再検証の対象となり、凍結された。14年に国交省が事業継続を決めた。22年には本体工事の掘削など仕事量が増えたこと、働き方改革で作業時間が見直されたことにより、完成時期の8年延期を決めた。
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浜松市出身。大学卒業後、母親の実家があった豊橋市に住む。スポーツを皮切りに、蒲郡市政担当15年を経て現在新城市と北設楽郡を担当する。映画ロケの炊き出しからご当地グルメとなった「ガマゴリうどん」など、まちぐるみで取り組む姿を取材するのが好き。
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